CubとSRと

ただの日記

本音はどこにある

2022年08月13日 | 心の持ち様
 書評 BOOKREVIEW
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 左翼的ユートピア、平和主義という呆け症状が深まっていく
  ドイツも日本も言論の自由を喪失という恐るべき現実
   ♪
川口マーン恵美
  『左傾化するSDGs先進国ドイツで今、何が起こっているか』(ビジネス社)
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 ドイツが国家の基幹を逆さまに、安全より危機を自ら選んで、滅亡に向かって突進しているとしか思えない。そういう愚策が進行中である。
 嘗て私たちが描いた「勤勉なドイツ人」「エンジニア能力が高い」「ゲルマンの強さ」など、現在のドイツには何処を探しても見つけることはむずかしい。
 戦後、日本人が武士道をなくしてエコノミックアニマルと軽蔑されたが、移民がすくないので、まだ民族的アイデンティティだけは残っている。ドイツにはそれがない。
 第一に原発を止めて電力不足に陥っているにも関わらず、脱石炭も加えて、エネルギーの36%をプーチンに依存してしまった愚かさ。安全保障のいろはを無視したツケが、まわってきた。この冬を越せるか、ドイツ国民は不安におののく。
 第二に税金を投入してまでEVに血道を上げてきた。ドイツ産業の自慢はガソリン車ではなかったのか。EVは電力をさらに食うので、エネルギーをどうするのかという基本の対策が取られていない。この点では日本と同じだが、日本の消費者は宣伝を鵜呑みにせず、EVを敬遠している。
 第三が過激なヒューマニズム、個人の尊重。あげくに難民が大量にドイツに乱入し、治安が悪化したが、ドイツの左翼メディアは、このことを報じない。
これも日本と似ている。保守のAfd(ドイツのための選択肢)は『難民を排斥せよ』と主張しているのではなく「審査を厳重に」としただけなのに「極右」のレッテルを貼られた。
 ジェンダー運動から始まって男女平等、LGBTQ、そしてBLMでアメリカも社会がめちゃくちゃになり、きわめつけが妊娠中絶反対で国家がきれいに分裂した。こうして西側の衰退を日々目撃して、ほくそ笑んでいるのが中国という構造だ。
 まさに「個人の主張が通らず、自由が奪われた」。

 環境問題でつまらない議論をしているうちに、はたと気がつけば左翼の利権となっていて、反対や疑問を書き込んだりすると、ユーチューブから消される。コロナワクチンへの疑問を述べても消される。
日本でもおそるべき言論弾圧が平然とまかり通っている。
「言論の自由」「結社の自由」が保障され、「ミンシュシュギ」なるものを国是としているアメリカでもドイツでも。
 ドイツの左傾化はシュローダー政権から始まった。シュローダーとプーチンは異様なほど仲が良かった。

 さて題名にある「SDGs」って、何?
 『持続可能な開発目標』とかで、17の項目が美辞麗句のごとく鮮やかに並び、貧困、飢餓を終わらせ、福祉を撤退させるなどのために政治が突進するという、子供が考えても実現不可能で、夢のようなことをまつりごとの基軸に据えている。
 メルケルが颯爽とドイツ政治に登場したとき、なんだか「太り気味の肝っ玉かあさん」として期待する向きがあった。コールのなした東西ドイツ統一、通貨統一、東ドイツからのソ連軍の撤退という偉業を目撃した後だから、ドイツは安定に向かって進むと誰もが思った。
 途中から期待は徐々に薄れ、やがてなくなり、メルケルの極左路線暴走が杞憂の種となった。
彼女がウクライナのNATO加盟に反対したばかりか、プーチンと意気投合し、まるで独露蜜月時代の到来を思わせるほど、ドイツを国家存亡の崖っぷちにたたせた。
ところが、平和ぼけにつかりきったドイツ国民は、保守を忌避し、緑の党など極左を選んで、傲慢な政治に満足していたのだ。
 ただし、大事なポイントを著者は指摘している。
 「欧米はどんな綺麗事をならべていても、それが得にならないとわかると巧みな論理であっという間に方向転換する」という特技があることだ。
 経済合理性という大事な観点から経済を論じない。たとえば太陽光パネルを住宅に義務づけるという都知事の遣り方など、全体主義ではないのか?
 ドイツの惨状を論じつつ、『日本という國の存亡がかかっている』と著者は杞憂を述べる。袋小路に迷い込んだ先進国政治が行き着く先は全体主義ではないのか。
 本書を読み終えたあと、中国の高笑いを聞いた気がした。



「宮崎正弘の国際情勢解題」 
      令和四年(2022)8月12日(金曜日)
          通巻第7429号より



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 《原発を止めて(電力不足に陥っているにも関わらず)、脱石炭も加えて》
 、と西側諸国のリーダーみたいな言動だったんだけど、その時だって、確か電力はフランスの原発から購入していたはず。
 自国では原発を停止して「脱原発」、ったって、それじゃ筋が通らないだろ、と思っていたら、ウクライナ侵攻前後から、今度は「当面の間、脱石炭は休止」だって。
 口さがないネット民は「ハイブリッドじゃ日本の独り勝ちだから、EVにしたんじゃなかったのか?」と以前から揶揄っていたけど、ホント、この手のひら返しは呆れるくらい。
 そして文中の言葉通り。
・「欧米はどんな綺麗事をならべていても、それが得にならないとわかると巧みな論理であっという間に方向転換する」。
・「経済合理性という大事な観点から経済を論じない」。

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猛省

2022年08月12日 | 日々の暮らし
 7月28日(木)     早朝散歩の初め

 昨日帰ってきたら、昨年秋に受けた健康診断で血圧が6段階のうちの「5」に該当するから病院で診断を受けろ、という連絡が届いていた。
 悪い方の上から二番目。「最悪」の次。
 あの時、上が「165」という測定結果が出たのには、自身、びっくりした。あんな高い数値は初めて目にした。
 この十年近く、毎日朝晩測っているが、一度も見たことがない数値だった。
 けど、そう測定されたのは紛れもない事実だ。決して捏造でもこじつけでもない。

 それにしても健康診断を受けてから10か月。あと二か月ほどでまた受診する。何だか釈然としない。

 で、今頃になって猛省した。
 原因は分かっている。夜更かし・不規則な生活習慣・食べ過ぎ・飲酒(は三日に一度にしたから少しはまし)・運動不足等、だ。
 それをずるずると続けてきた。いや、直そうと試みたものもあるけど、続かなかった。

 どうする?
 「過ちを改むるに憚ることなかれ」、だ。死ぬ間際の「南無阿弥陀仏」の「南」、だ。言い訳をしているより、改めればいい。一歩踏み出すだけだ。

 というわけで、生活習慣を改めよう。
 手始めに、朝、四時前に起きる(今は夏だから)。
 四時過ぎに散歩に出る。これは以前のようにただ早足で歩いたり、万歩計に頼ったり(万歩計、壊れたし)するのではなく、色々な歩法(大股、爪先歩き、鶏歩、格体等)を取り入れ、行う。ただし、距離はこれまでの半分強とする。

 ということで、今朝は二日目。
 早速、一時間遅れの「五時出発」となった。


 ・・・・中止したわけではないから、まだ「挫折」とは言わない。

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夏の風物詩

2022年08月11日 | 日々の暮らし
 朝、刈った草の始末をしていた。

 家の裏道に生い茂っていた薄は背丈を超えるほどに伸びていた。
 茎も憎たらしいほど太く、刈ったやつを束にして剪定鋏で細切れにしてやろうとするのだが、鋏を広げ切っても挟み切れず、切るのにも一苦労。
 細切れにするために、こちらも汗をぽたぽた落としながら頑張るのだがなかなか思うようにいかない。

 「ここで意地になって腰を屈めたまま、更に奮闘してもこれは勝ち目がないな、今日はこの辺で勘弁してやろうか」
 、と思った時、突然「ミ~ン、ミンミンミン、・・・」という大きな鳴き声。

 みんみん言ってるからみんみんぜみ。そこまでは良い。
 正式名称は何て言うんだろう、はて?
 考えながらどこで鳴いているのか辺りを見回す。蝉の止まる様な木はない。
 「おかしいな、この辺り・・・」とみた家の壁に、思った以上に大きな蝉が。
 頑張って雌に存在をアピールしてるんだよなぁ。頑張れよ。

 ・・・・ところで、みんみんぜみの名前。
 みんみんぜみはみんみんぜみ。他に名前はないらしい。

 昨晩は、はっきりした声(音?)で「カナカナカナ・・・」と鳴く蝉がいた。姿は見てないけど。
 あいつは「日暮らし」というんだっけ。「その日暮らし」という怠惰な意味ではなくて、「日を暮れさせる」という、何だか時の使いみたいな別名があるのに、みんみんぜみは別名がない(らしい)。

 みんみんぜみ、蝉の代表選手みたいな気がしていたけど、なんかちょっとかわいそうというか気の毒というか。
 まあ、あの力強いけど妙な倦怠感を残す鳴き方に好意を持てないのかな?
 スロットルを急に回してエンジンの回転を一気に上げるみたいに「ミィ~ン!ミンミンミンミンミン・・・・」と初めはびっくりするほど力強く喧しい。
・・・のに、終いになると音程はそのままながら息が続かず、最後に失速して「ミンミンミン、ミィ~~ン・・・」、と急激に音を下げ、死んだように静かになる。

 その静寂を「石に染み入る蝉の声」と感じることもあれば、最後に情けないくらい音程を下げる終わり方に「何だよ、最後まで鳴き切れよ、怠け者が」と思うことも、また、全力を振り絞って鳴き続けたことに感銘を受けることも。

 でも、「みんみんぜみ」の名前しかない。
 それでいいのかな。蝉の「代表」なんだから。

 何かの拍子に、夜、家の中に蝉が紛れ込んで、鳴き出した日には、そりゃあもう「喧しい」なんてもんじゃない。気が狂いそうになるくらいうるさい。「夏の風物詩」だ、なんて収まりかえっているわけにはいかない。叩き出さねばならない。そんなときの蝉はやっぱりみんみんぜみ?
 いやいや、そういう時はアブラゼミが多いような・・・。

 そうだ!気分転換に風鈴を買いに行こうか。


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熱い

2022年08月10日 | 日々の暮らし
  7月26日(火)

 暑かった。風がない。蒸される。

 気分転換もかねてパンを買いにカブで出た。
 今日は11時と言っておいて11時前に着く。

 途中、鈴蘭台からの道が有馬街道に合流する丁字地点「水呑」で、事故検分をやっていて手間取る。
 それを過ぎれば流れもよくなり、「やれやれ」となるはずだったが、どうしたことか、結局渋滞は有馬街道の終着点である「平野」まで続く。
 とは言え、平日だ、込み具合は事故検分関係なしに、いつもこんなものなのかもしれない。

 神戸と言えば六甲山の表側、海までの僅かな土地ばかりが「港町神戸」として脚光を浴びるが、琵琶湖が滋賀県の面積の6分の1でしかないように、いや、それ以上に「港町神戸」は神戸市の十分の一どころか二十分の一にも満たないのではないか。
 で、そこに仕事に遊びにと、人々が集まる。なのに最大の面積を持つ北区からは有馬街道しか街に出る道はなかった。今はトンネルも二本あるし、少しはマシになったように見えるものの、有料だし、一度入ったら後戻りができないし、途中で出られない(当たり前)から、使い勝手はもう一つ。
 「狭い」と言って拡幅工事が何度行われても、その都度便利さが増して交通量が増える、いたちごっこ。

 パンを買って珈琲店に寄り、ロブスターを一杯。コーヒー豆を二種類。
 帰りは有馬街道を通らず、大回りをして長田経由で。

 車で出ていたら、灼熱地獄。
 カブで「全身に風を受けて走る」と、灼熱地獄はパスできる。意外に良いのはヘルメットで、これのおかげで頭が熱くなることはない。
 ただ、風を受けて走っても、この日は気持ちよいとは言い難い。風が少し熱い。
 どうも34度近く(以上?)になったみたいで、バイクに乗らず、風のない中、一日家に居たら、えらいことになっていたかも、と思う。
 家に帰っても流石にこの日は網戸に扇風機、というわけにはいかず、久しぶりにエアコンを4時間点けた。

 

 

 
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裏も読む

2022年08月09日 | 心の持ち様
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
      令和四年(2022)8月8日(月曜日)弐
          通巻第7426号 
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 「クレージー、ナンシー・ペロシ」とトランプが非難
   台湾訪問は軍事緊張をもたらし、周辺国を不安に陥れた
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 共和党上院議員の過半が、民主党のペロシ下院議長の訪台については意外に褒めた。
 「彼女のこれまでの言動は殆ど間違いだが、今回ばかりは褒めて良い」とにが笑いを誘う内容だった。
 ただし、ペロシに金魚のウンコのように随行した下院議員五名は全員が民主党で、共和党議員は誰も参加しなかった

 中国は軍事威嚇で台湾ばかりか、日本と米国を脅迫した。その軍事演習の実態をみると、戦闘機やドローンの配置の迅速性と、台湾海峡封鎖能力があることがわかる。

 8月5日、トランプ前大統領は、ウィスコンシン州の集会で、「狂ったナンシー・ペロシ」と批判のフレーズ、「CRAZY NANCY PEROSI」を口にした。
 ペロシの台湾訪問は北京にエスカレートさせる口実を与えたのだ、とし、訪台は「中国の夢」であり、中国が大規模な軍事演習を行う口実を与え、米中の外交関係を断絶させた。ペロシが「大きな摩擦と憎しみ」を引き起こしたと主張した。

 トランプは、現在全米各地で開催されている共和党の集会に演説行脚をしており、たとえば6日にはミシガン州で数万の聴衆を前に一時間二十分の大熱演。大歓声に包まれた。2016年の予備選で、熱狂的なトランプブームが巻き起こったが、その再来のようにトランプ支持はまったく衰えていない。

 中間選挙の共和党候補指名レースで、トランプが推薦する候補の、じつに90%が当選している。

 中国はペロシ訪台を口実に弾道ミサイルを11発発射して、軍事威嚇を開始し、実弾による大規模な軍事演習を展開したばかりか、中国の税関に命令をだして台湾からの輸入品に制限を課した。

 さてトランプのペロシ批判の特徴は何かと言えば、中国株がからむスキャンダルである。
 ペロシ議長の夫君は中国と広くビジネスをしており、中国銘柄で株取引にも手を出していた。
インサイダー取引を云々されたため、夫君は損切りで関連株を売却したとも伝わる。

 バイデン政権は、ペロシ訪台直前の7月28日に、米国の半導体開発のため527億ドルの予算を決定した。このなかにはTSMCのアリゾナ工場誘致補助もふくまれる
 ペロシは台湾総統府で、蔡英文総統と面会したときにも五人の随行議員を紹介し、「この議員たちが法案の成立に努力した」とわざわざ説明を加えた。

 ペロシの夫ポールは台湾の半導体株を購入していた。
 米紙ワシントン・ポストは8月2日付けで、台湾を訪問中のペロシ米下院議長が半導体受託生産世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の劉徳音会長と会談すると報じた。
 結局、同紙報道の所為か、翌日(8月3日)のペロシとTSMCトップの会談は台北で実現しなかった。
 
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 「下院議長が帰ってから演習」だ、なんて、何考えてんだと思ったけど、それで前の日記に「誤射撃の心配はなくなったけど」と書いたんだけど、浅慮でした。
 アメリカはそれで良いかもしれない。けど、あの演習地域、それもミサイルを飛ばした地域、ミサイルの半分以上は日本のEEZ域内に着弾する、といった計画だったようだし、何よりも台湾の上空をミサイルが通過することや、沿岸からのほぼ上陸作戦の予行演習ってのは、脅し以外の何物でもない。北朝鮮がミサイル持ってるぞと吠えるのとはわけが違う。

 ただ、だからと言って演習は演習。仮に実行しても今の戦力で、台湾も当然日本も破ることはできない。
 いつも敗北は国民の「意思」にかかっている。「中華民国」派と「中台統一」派がいる限り、脅しの意味合いからいつ実際に軍事侵攻が行われても不思議ではない。(「中華民国」派と「中台統一」派が内通者になり得るから) 
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