
読書グループ「若葉」公開講座~2024.06.18
初めて、読書会の「若葉」さんの公開講座に参加させていただきました。
皆さん熱心で、倉橋先生を中心に色んなご意見も出て、第三者的に聞いていても芸能史まで及んでとても楽しい。
教材は、三遊亭円朝の「怪談牡丹灯籠」。話は物語だけではなく、講談、大衆芸能論まで及んで楽しい。日本の伝統芸能が能の世阿弥がそうであったように、作者兼演技者兼演出家なんです。
そして、言文一致の最初の作としていわれている二葉亭四迷の「浮雲」よりも前にこの講談があって、四迷は参考にしたと言われています。
私なりに気になったキーワードは「速記本」。昔ショパンや、モーツアルトが即興で演奏していたのが一応固まったのが「楽譜」出版。それと同じように連日の講釈の中で即興的に読んでいたのを定本として形にしたのが「速記本」。
そして、ラジオの普及で耳で聞く芸として普及したのが「浪曲」「落語」「漫才」。テレビの普及でそのような動きのない大衆芸能は隅へと追いやられた。
芸とはその時々のメディアによってかたちを変えていくんですな。
読書グループ「若葉」公開講座
~怪談牡丹灯籠・三遊亭円朝~
2024年06月18日(火)午後1:30~4:30
岸和田市立図書館・本館3階・視聴覚室
講師:倉橋健一(詩人・文芸評論家)

