ブルガリアではある程度の人口のいる町なら、町の中心部に公園を中心としたきれいな商店街があります。ペルニックも、すでにすたれた(?)炭鉱町、といっても約10万人住み、ソフィアにも近いこともあって、最近ではソフィアまで毎日通勤している人も多いそうなのです。
というわけで、町の中心部には「タルゴフツカ」(それこそ、商店街!!、という意味)という名前の通りがあり、結構しゃれた店があるのです。それで、必要なものを買おうと街に出てみました、が、あれ?みんな閉まってる!、やってるのはカフェくらい・・・よく考えてみると今日は日曜日なのでした。でも、日本なら日曜日は「かきいれどき」です。ソフィアでも営業している店が多かったのに・・・・やっぱり、ペルニックは田舎だ!!
でも、引越し先のアパートの近くには「Tマーケット」というスーパーがあり、ここは毎日夜10時まで営業しています。さらにその先にはOMVというオーストリア資本のガソリンスタンドがあり、そこでも少しのものなら買えます。でも、なにせ便利な店が少ない! ペルニックには外国資本がぜんぜん入ってきていません。もっと小規模な都市でも、「ビラ」(オーストリアに行くとそこらじゅうにあるスーパーとコンビニの中間のような店、ブルガリアでは郊外マーケットですが・・・、ちなみにドイツ資本らしい)やマクドナルドがあるのに・・・外国人もほとんどいない、ソフィアにいっぱいあった中東の人が経営するドネル屋さんも、中華料理店もここには1軒ずつしかありません。
ゴショの話を聞いていると、この街はとても保守的なのだそうです。ペルニックは退役軍人が多いそうでその影響力が強いらしいのです。かくいうゴショもペルニチャニン(ペルニック子)です、「マケドニア(旧ユーゴ)も、ギリシャ北部も、人々は純粋なブルガリア語を話すんだ。あそこら辺は本当はブルガリアなんだ。」
保守的といってもいったいいつの話しなんだか・・・ブルガリア人は「ブルガリアには本当は3つ海がある」(つまり黒海、エーゲ海、アドリア海)というけれど、それっていつの時代のブルガリアの話なんだ?・・そんなこといったら「ローマ帝国が支配していた全領域がイタリアだ!!」っていってるみたいなもんじゃないか・・・
つまり、ヨーロッパにはややこしい国境問題がたくさんあるということです。さすがに第一次大戦前は「世界の火薬庫」といわれたバルカン半島だけになおさらややこしい話です。
さて、話は戻って、ソフィアのムラドスト(以前に住んでいたところ)では一番小さくてぱっとしなかったTマーケットですが、ペルニックでは貴重な、安心して買い物ができるきれいなお店です。いってみるとスゴーい人、人、人・・・。店内には大きなオーブンがあって焼きたてのパンが買えます。その前に10人くらいの人が焼き上がりを待っていました。やっぱり若い人たちは「新しい、便利なもの」が好きなようです。早くペルニックにもこういうお店がふえないかなあー・・・。