おいしい国ブルガリアでのフボボな生活

ブルガリアのこと、まだ忘れ難く・・・
でも、アラフィフからまた新たな挑戦をはじめます!!

いよいよ温水が止められる?②

2008-11-25 18:05:58 | ニュース

2008novsnow 急に冬の寒さがやってきたブルガリアの首都、ソフィア。この前の土曜日の朝、8時までは雨だったのに、それからホンの30分のあっという間に「氷の世界」になってしまいました・・・ 話によると、月曜日には+14度になるはずだったのに、やっぱり氷点下のままで、寒い・・・

こんなに冬の寒さが厳しいロシア・東欧圏では一般的らしい温水供給システム。一本の管が住居棟を巡って温水+暖房を供給するという、一見とても合理的なシステム。でもそれは社会主義体制が続いていれば、の話。

10月1日付でソフィアの温水供給会社「トプロフィカツィア・ソフィア」が倒産する、との報道がありました。首都ソフィアの名物市長(?)ボイコ・ボリソフはトプロフィカツィアの買収を検討。ブルガリアの大統領パルバノフは「ボリソフのお手並み拝見」とばかりに静観の構え。(日本人の私から見ると双方ともなんだか893っぽい人なんだよね~)

とにかく、人々は「払わなくても何とかなる」とか「借金を帳消しにしてくれないのは不親切だ」、はたまた「全部資本主義が悪い!! やっぱりアメリカ・資本主義は悪だ!!」と、極右政党が活気づく始末・・・ そもそも「払っていない」=「誰か別の人が払ってくれている」もしくは「後で請求書が来る」という事実を知らないんだろうか?

そのせいで10月から毎日のようにこの「トプロフィカツィア」関連の話がニュースやみんなの話題になりました。とりあえず10月1日に温水が止まることはありませんでした。でもウチのヴホッドのようにたくさんためている所から止める、という話が・・・ でもそうするとものすごい非難の嵐・・・ だって中にはキチンと払っていた人もいるのに、全部止められちゃうのはどう見ても不公平。

別の報道では、トプロフィカツィアがたくさん弁護士を雇って強制代執行でアパルタメントや家具、年金を差し押さえることまで考えていると・・・でも、そうするには弁護士が足りない。さらには「温水の料金を払ってない人の家の電気を止める(!、えっ、何で? 温水と電気、何の関係?)」という報道も。

さらにその次の報道では、「そのブロック(住居棟)全部の温水を止める。未払金はそこの住人みんなで折半し、全部払ったらもう一度供給してやる。」というもの。これもちゃんと払っている人には不公平。それにこうすると隣人同士の関係にヒビが入りそう・・・ 先日、とうとうウチにも同じブホッドのおばちゃんが文句をいいに来ました。

「あんた、ナエマーテル(借家人)よネ? ソフストヴェニック(大家)はちゃんと払ったって?」

「いえ・・・ちゃんと状況を説明して、払ってくれるようにいったんですけど・・・」

「ハ?! これだ!! 結局ナエム(家賃)は取るけど何にも払いたくないって事ね!!」 と、大声で吐き捨てるように言って去って行きました。私が悪いんじゃないことは十分承知してくれているようですが、こういう隣人がまわりに増えるのは困るよね~。

結局の所、「トプロフィカツィア・ソフィア」は国が買い取ることになったみたい。「ナッド55(55歳以上)」という主に年金生活者を対象にした新聞には、「トプロフィカツィア」という巨人に対して同じリングに上がれない「ペンシア(年金)」というヒョロヒョロのボクサーの漫画が・・・ 確かに年金にはお金を出さないのに、と言われそう。あ~あ、払わなかった人たちはまた学ばなかった・・・ とりあえずウチはこれで助かったけど、ネ。

コメント (2)
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