MOONIE'S TEA ROOM

大好きな読書や言葉、料理のコトなど。

『名もなき花の  紅雲町珈琲屋こよみ3』

2013年02月17日 | BOOKS
 珈琲と和食器のお店のオーナーである お草さんが、小さな出来事から謎を解いていくコージー・ミステリ(cozy mystery)、「紅雲町珈琲屋こよみ」シリーズ第3弾です。

 『名もなき花の  紅雲町珈琲屋こよみ3』  吉永南央 著  文芸春秋

 主人公の草さんは、センスがよくて気が利く老婦人。
 悲しい過去を乗り越えて生きてきた彼女の知恵と優しさが、小さな謎を解き、合わないピースをはめ込み、人と人の関係をほどいて結びなおして繋げていきます。
 少し苦くても読み終わると、ホッとする。草さんの珈琲もこんな味なのかもしれませんね。

 主人公だからといって強い女性として描かれているわけではありません。老いの寂しさ・不安を抱えている、人間味あるおばあさんです。悩みながら若い人の心にも寄り添って出来事を解決していく、そんなところが大きな魅力なのだと思います。

 
<関連ホームページ>
著者インタビュー - 本の話web

<「紅雲町珈琲屋こよみ」シリーズ>
『萩を揺らす雨  紅雲町珈琲屋こよみ1』(『紅雲町ものがたり』を改題)
『その日まで  紅雲町珈琲屋こよみ2』
『名もなき花の  紅雲町珈琲屋こよみ3』
コメント
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