MOONIE'S TEA ROOM

大好きな読書や言葉、料理のコトなど。

主婦の友100周年記念『ニッポンの主婦 100年の食卓』

2017年04月27日 | BOOKS
『ニッポンの主婦 100年の食卓』
主婦の友社


 「雑誌『主婦の友』創刊号からの1100冊でわかる みんなの暮らし」と書いてあります。
 まさにアーカイブ、大正時代から現代までの日本の暮らしが見えてくる1冊です。

 『主婦の友』創刊は大正6年、つまり1917年。ちょうど100年前です。
 それにしても、日本の女性の暮らしは、なんと変わったことでしょう。

 ほぼ毎日同じメニューの大正時代。
 女中さんを雇って時間にも生活にも余裕のある昭和初期の中流家庭の主婦。
 戦中戦後の節約・工夫、そしてモンペから洋服へ。
 高度成長期の主婦の"プロ意識"。
 豊かになった「料理」「子育て」「ファッション」「インテリア」の上昇志向。
 そして、バブル崩壊と、「主婦」に疑問を感じるようになった平成時代。

 もちろん、私が知らない時代のほうが多いわけですが、カラーでたくさんの記事が掲載されていて、それぞれの時代が見えてくるようです。
 懐かしいメニューのあれこれ、そのメニューを作って下さっていた料理研究家の皆さん。
 そして、年間行事と子どもたち。
 家族のために自分のために、いろいろな情報を得て、知識を広げ、「より良い女性」であろうとする努力する女性たちがいたことが伝わってきます。

 この1冊で一番素敵だと思ったのは、阿古真理さんのコラムの中の一節。
幸せを積み重ね、命を養っていく仕事、それが主婦です。
 <中略>
 この価値ある仕事を軽視しないでほしいのです。

 おいしい料理を作って、笑顔を作る仕事。
 今の時代も、家庭を切り盛りする人たちは、雑誌を手にしなくなっても、インターネットやテレビなどから情報や知識を得つつ「よりよい家庭人」であることを目指しているのは間違いありません。
 私も誇りに思って生きていきたいと思います。
 きっと、死ぬまで「学ぶことは山のよう」なのでしょうね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする