~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

あまりに悲しいことだけれど

2016-07-28 21:49:14 | 日記

作業をしていたR子さんが、「19人死んだ」と言いました

R子さんは、私たちの作業所で言葉を話すことができる

数少ない人です。

「19人死んだ」この短い言葉の向こうにある、彼女の

気持ちを思うと、簡単には答えられませんでした。

この事件は、やまゆり園の人だけでなく障がいを持った人

すべての人の心に傷をおわせたのです。

やまゆり園で首に4か所も傷を負った方の親が

「障がいがあるので、痛いとも言えなかったんだ」と

言っているのを聞いて、胸が苦しくなりました。

私たちの作業所のⅯちゃんは、自分だけの言葉を

発します。

Ⅿちゃんの言葉を分かってあげたいと、一生懸命

聴くのですが、わかりません。

でも、いつのころからか「しごと」と言えるように

なったのです。

Ⅿちゃんは、メモ帳の表紙にステンシルをする

お仕事が大好きなんです。

一人では出来ないので、職員と2人で1本の筆を

握り色をつけていくのです。

1日に3~4枚できれば上出来です。

1冊100円のメモ帳

効率が最優先される社会からは、かけ離れた

お仕事ですが、私たちが忘れている大切なものが

そこにあるような気がします。

「障がいを持っていることは、不自由ではあるけれど

不幸ではない」と言っていた方がいます。

多様なものが、その存在を認め合って生きていくのが

この地球であり、私たちの社会です。

障がい者がいなくなっていいはずなのないのです。

やまゆり園の事件を、特異な事件として

終わらせてはいけないと思いました。

あまりにも悲しいこの事件は、私たち一人ひとりにも

問いかけられているのですから…

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする