「ととねえちゃん」を観ていて、暮らしの手帳の
精神に打たれました。
なぜ商品試験をやるかと問われた場面で、
ととねえちゃんが「洗濯機が来るという前の日に
そのうちの子が眠れなかったといいます。
そういうささやかな幸せを守りたくて商品試験を
やるのです」と、いうようなことを言いました。
あの頃は、本当にそうでした。
うちに洗濯機が来た時、近所の人が見に来たと
母が言っていました。
洗濯機から洗濯物が、ぺちゃんこになって
絞られて出てくるのが、楽しくて私は洗濯が
終わるまで見ていました。
テレビも家になかったときは、近所のうちに
見に行っていました。
電気製品は、家の宝でした。
その宝が、すぐに壊れる不良品であっては
夢が壊されてしまうと、とと姉ちゃんの会社
暮らしの手帳は、その為に商品試験を
広告をとらないでやっていたのです。
ちょっと感動しました。こんな出版社が
あったことに、そしてあり続けていることに
経済が豊かになり、物があふれ私たちは
いかに物を捨てるかに走っています。
ととねんちゃんが守りたいと思った小さな幸せを
見つけることすらも難しくなりました。
テレビに劇場の緞帳のように布をかけ
テレビの前に正座をして観たあの頃の生活には
楽しみがありました。
豊かさがイコール幸せではないのに、いつまでも
そのことを追い求め、増えすぎたものを捨てる
ことも経済にしている…
日常の中のささやかな楽しみが人生を豊かに
してくれるのに、そのことも忘れて来て
しまったのでしょうか
私たち日本人は…