カルル・ヴァン・ロー
母の不遜によって怪物への犠牲にされるべく岩につながれていたエチオピアの王女アンドロメダを、ペルセウスは助ける。ペルセウスはゼウスとダナエの息子。その縁によってオリンポスの神々の助力を受け、アンドロメダを助け、彼女と結婚し、アルゴスの王となり、様々な英雄的行為をした。
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英雄的男が、恐ろしい怪物の手から姫を助けるというスタイルの神話の典型ですね。良い身分の美しい女性を、勇猛な行為によって助け、結婚することで、よい身分を手に入れるという話は、昔からよくありました。男が自分の力によって自らのし上がるという生き方の見本でもありましょう。だがペルセウスはヘラクレスほど魅力的ではない。自分の力というより、父の力を頼っている風があるからです。