ヤン・サンデルス・ファン・ヘメッセン
ある人に二人の息子がいた。弟の方が生前分与してくれと言ったので、父親は財産を二人に分けてやった。だが弟はそれを遠い国に持って行ってそこで放蕩の限りを尽くし、財産を使い果たした。その時飢饉が起こり、困った彼はある人の所で豚の世話をした。その豚の餌さえも食べたいと思うほど、食うに困った。悔いた彼は父のもとへ帰る決意をする。
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イエスの放蕩息子の帰還の説話は、彼のやさしさを教えています。どんなに遠く迷っていても、我が子を待ってやりたいという親の心です。だが、現実はこのようにうまくいかないこともあります。子供が親の忍耐の限界を超えてやり過ぎれば、親も子供を拒否する可能性もあるのです。すべての親に、イエスのような愛を期待してはいけません。