コンスタンティン・エゴロヴィチ・マコフスキー
オフィーリアはデンマークの宰相ポローニアスの娘であり王子ハムレットの妃候補だった。だがハムレットは父王の復讐を画策し、その中途でオフィーリアの父ポローニアスを殺してしまう。心労に耐えかねたオフィーリアは発狂し、水に落ちて溺死してしまう。
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花をまとい妖精のような姿をしたオフィーリアが水に溶けていく様はよく絵に描かれます。ハムレットは人間の暗部が絡んだ苦しい物語でした。ドラマの影には汚い性欲が隠れている。それを清めるためにオフィーリアは水に入って溶けるように死んだのかもしれない。あるいは水に溶ければ、嫌なことは何もかも消えるかもしれないと思ったのかもしれない。だが、人間がなしたことは容易に消えはしない。
オフィーリアはまた自らよみがえってくるのです。あらゆる人に問いかけをするために。あのときなぜあなたは、あんなことをしたのかと。