ルカ・ジョルダーノ
アラクネは優れた織り女だった。その腕はアテナ女神をも凌ぐと豪語するほどだった。これを聞き留めたアテナはアラクネと勝負することにした。アラクネの技は豪語するほどもあり女神にも劣らないほど素晴らしいものだった。これに怒ったアテナはアラクネの織り上げた布を引き裂き、アラクネを打ち据えた。恥じたアラクネは首をくくって死んだ。ここにおいて後悔した女神は、トリカブトの水を遺体に振りかけて、彼女を蜘蛛にしてやったという。
*
何にしろ奢りというものは身を亡ぼすものです。いかにすばらしい技術者であってもそれを神の前に誇ってはなりません。この神話にはほかのヴァージョンもあって、それでは見事にアラクネのほうが負けています。神の技の方がずっとすばらしかったのです。この世界に神にかなう者はいません。自分自身も含めて、すべては神が創ってくださったものだからです。進化の途上にある者はその自分を深く知り、神に真面目に学んでいかねばなりません。