リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

バロック音楽の旅11終了!

2018年02月13日 17時00分54秒 | 音楽系
バロック音楽の旅11講座の第6回が終了、これで本年度の全講座が終わりました。第6回目は、「リュート、ヴァイオリン、チェロのための疾風怒涛」というタイトルで、ギャラントスタイルの曲を演奏致しました。ヴァイスの次の世代の人たちの作品です。


ヴァイオリンは廣田雅史さん、チェロは波多和馬さんです。

バロック音楽との比較をするために1曲だけヴァイスの短い曲もプログラムに加えました。今回6人の作曲家の作品を演奏しましたが、作曲家の生年が大体10年くらいずつずれていくように構成してみました。日本的に言えば、大体一回りずつ年齢が若くなっていく作曲家たちを並べたという感じです。もっともプログラムの構成上、年齢順にはなりませんでしたが。

プログラムは次の通りです。

ヴィウス・レオポルド・ヴァイス(1687-1750)
プレリュード ヘ長調(リュートソロ)

アダム・ファルケンハーゲン(1697-1761)
ソナタ第5番ヘ長調より、第1楽章、第3楽章(リュートソロ)

ジャン=ピエール・デュポール(1741-1818)
チェロの為の練習曲より第8番 ニ長調(無伴奏チェロソロ)

ヨアヒム・ベルンハルト・ハーゲン(1720-1787)
リュート、ヴァイオリン、チェロのためのソナタ ヘ長調

クリストフ・シャフラート(1709-1763)
チェンバロまたはリュートオブリガートとチェロのためのソナタ ハ長調

フランツ・ヨーゼフ・ハイドン(1732-1809)
カッサシオーナ ハ長調


シャフラートの作品はリュートパートはオリジナルの手書き譜を参考に私が編曲致しました。ブログでも書きましたように、多分ラウテンヴェルク用のパートだと思われますが、このラウテンヴェルク用というのはなかなか曲者です。チェンバロ用としてみるとあまりにも音がスカスカですが、リュート用としてみると今度はちょっと音が多くて大変、でもやってやれないことはない、という感じになるのです。バッハのリュートソロ作品も何曲かはラウテンヴェルク用だと考えられていますが、同じような感じになります。

でも今回苦労して「リュート曲」に仕立てあげたので、(まだ若干無理がありますが)また機会を作って演奏したいと考えています。曲自体はとても水準が高く、大家の作品という風格があります。

さて、今年度のバロック音楽の旅11はバロック音楽の旅史上最高の89名の方に参加をして頂きました。そして来年度のバロック音楽の旅12の先行予約も60名近い方にしていただきました。これで来年度の成功も間違いなし!かな?来年度は初めてのバロック・オーボエやバロック・ギターのコンサートも予定します。また時期が来ましたらお知らせしますので、興味のある方はぜひお越しください。