リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

日本の夏のリュート

2014年08月23日 17時53分16秒 | 音楽系
最近天気が不安定な日が続いています。今日もXrainで雨雲の様子を見ましたら、すぐそこまで強力な雨雲が来ていましたのであわてて家の窓を閉めました。

7月後半に比べれば気温は少し低いですが、蒸し暑く過ごしにくいには変わりありません。こういう時期にリュートを弾くときには気をつけないといけないことがあります。特に新しく作られた楽器では要注意。それはリブの塗装が体の衣服の汗と温度で影響を受けて痛んでしまうことです。

合成樹脂の塗装の場合は全く問題がないのですが、天然塗料の場合は衣服の凹凸が塗装についてしまう場合があります。

ということをよく知っている私ですが、先日またやっちまいました。(笑)まだ体の温度が冷房によって下がっていたかったため「柄」がついてしまいました。大丈夫かなと見ながら練習していたのですが、ふと気がついたときは汗が出ていて、リブを見るとくっきりと・・・つい油断をしてしまいました。昨年の秋に買った楽器です。汗かきの人は要注意ですね。

ただすぐに気がついた場合は、こういった「柄」は1週間もたてば消えてしまいますのでご安心を。もっとも気づかずに何度も「柄」の上塗りを重ねますと「柄」が取れなくなり、リブの綺麗な塗装の状態は保てなくなります。

夏に楽器を弾くときは部屋の温度は23度くらいまで下げて、汗かきの人はおなかと楽器の間に薄いガーゼなんかを挟んで体の汗が楽器に届かないようにするといいと思います。

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2 コメント

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Unknown (やまねこ)
2014-08-24 20:12:23
私もよくやります。でも、懇意の製作家の家に直行で、数年に1回、部分塗りをやってもらってます。(フレンチポリッシュ)

リュートの他にも楽器が多くあるので、特に夏場は楽器庫のエアコンデショナーは寝る時以外は付けっぱなしです。それでも、リュートはデリケートだなあと感じます。ケースの内部の内装の毛の跡が付いてしまうこともありましたし、ヘソを曲げて弦が2本も切れていたり、みな平等にかわいがらないといけないようです(笑)。
手がかかるものですね。
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re (nakagawa)
2014-08-25 17:25:17
日本の夏の高温多湿は、リュートの塗装や接着剤には大敵ですね。昨年件の楽器をフランスから送ってもらったときは、暑い時期にこちらにこないように少し遅らせてもらいました。そして念のためにアウトライン化したフォントで書いた「暑いところにおかないでください」を送って梱包に張るようお願いしました。実際に到着したときは、もうすでに秋の気配がただよう季節になっていましたので、助かりました。
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