昨日、書店で宮城谷昌光『楽毅』の第二~四巻、札幌で探せなかった分を購入し、昨日と今日で一気に読了した。長い軍事の物語である。
首都を失い、中山王尚を助けて趙軍とゲリラ戦を戦った楽毅だったが、最後に六百名が残るだけとなる。王は断を下し、辺境に引退することに同意、ここで中山国は滅び、楽毅は失意のうにち中山を離れ、魏の孟嘗君のもとでようやく生気を取り戻す。やがて、魏王の正使として燕に赴くこととなるが、燕の昭王は楽毅を高く評価し、当面利の薄い魏との同盟に同意することで楽毅を得、斉への復讐の第一歩を踏み出す。楽毅は燕王の厚い信頼のもとで外交と軍事に才能を発揮し、ついに斉を平定するが、理解者であった燕王昭の急な逝去と楽毅を憎む愚かな太子の即位により趙に亡命、若い趙王の敬愛を受けながら晩年を送る。
名将・楽毅の物語の主題はやはり軍事であり、為政者としてよりも将軍としての事績が主となっている。将軍の活躍の前提条件は命じる王の理解と支持であり、この点て名宰相の政治的物語とはやや異なる色合いを見せている。
首都を失い、中山王尚を助けて趙軍とゲリラ戦を戦った楽毅だったが、最後に六百名が残るだけとなる。王は断を下し、辺境に引退することに同意、ここで中山国は滅び、楽毅は失意のうにち中山を離れ、魏の孟嘗君のもとでようやく生気を取り戻す。やがて、魏王の正使として燕に赴くこととなるが、燕の昭王は楽毅を高く評価し、当面利の薄い魏との同盟に同意することで楽毅を得、斉への復讐の第一歩を踏み出す。楽毅は燕王の厚い信頼のもとで外交と軍事に才能を発揮し、ついに斉を平定するが、理解者であった燕王昭の急な逝去と楽毅を憎む愚かな太子の即位により趙に亡命、若い趙王の敬愛を受けながら晩年を送る。
名将・楽毅の物語の主題はやはり軍事であり、為政者としてよりも将軍としての事績が主となっている。将軍の活躍の前提条件は命じる王の理解と支持であり、この点て名宰相の政治的物語とはやや異なる色合いを見せている。