2010.12.16の読売新聞の記事から
「バッハ・コレギウム・ジャパン」が結成20年周年を迎え
創設者の鈴木雅明氏の記事がありました。
【記事から抜粋】
バッハは19世紀以降の作曲家と違い、個人の枠を超えた「理念」に基づいて作曲した。
その根本にあるのはキリスト教の世界観だという。
「神の摂理を音楽によって知らしめるため、対位法を駆使して複雑精妙な音の構築物を
作り上げた」
そうした理念の反映であることを知らなければ、バッハの音楽を理解したことにならないと
強調する。ただ、聴き手にそこまで求める訳ではない。
「音楽が持つメッセージは本来、特定の信仰に依らない『宇宙意識』のようなもの。
我々がプロの音楽家として責務を全うすれば、おのずと聴衆に伝わります」
①神の摂理を音楽によって知らしめるための対位法
②特定の信仰に依らない『宇宙意識』のようなもの
これらの言葉にピピッときました。
それから数日後、 普段のレッスンの曲の合間に隙さえあれば
インベンションの1番の右手を弾きたがる子がいます(笑)
聞き覚えで気に入って弾きたがるのがアニメやCMの曲ではなくて
バッハっていうのもなかなかのものですが あまりにも頻繁なもので。
ねぇ もうすぐくるクリスマスって何の行事かな?
教会? お寺? お宮さん?
お寺かな・・というK君。
もう日本はなんでも吸収して日本流文化に仕立てるのが得意で
産まれてお宮参り、結婚は教会で、人生の最後はお寺さんにお世話になる国民ですから
そこは ちょっとおいといて
あのね、クリスマスは教会の行事なの。
バッハは教会のためにたくさんの曲を作ったのよ。
神様のためを思ってね。
だからそんな弾き方じゃ 神様のバチがあたるわよ・・
説明ともお説教ともつかない私の言葉に
お付き添いのお父さんは苦笑い。
バチがあたるといってもご利益を考えて弾いていないしね(笑)
バッハは「音楽の父」です。
真剣に取り組めるお年頃まで待つから、
それまでに興味を失わないでくださいね。