(1)財津和夫さんの頭の中、企画力、思考力、創造力、構想力、実行力は並外れたところがあって、チューリップ時代は宇宙に興味、関心があって、日本で太陽から素粒子が一番たくさん到達するとして東大宇宙研究所がある岐阜県のこちらは近くの鈴蘭高原で3万人を集めての当時としては(今でもそうだと思うが)破格の規模の野外コンサートを開催した。宇宙との交信が最も近い場所との関連性がある場所での野外コンサートと解釈している。
(2)箱根芦ノ湖畔に東洋の仏塔パゴダを建てて野外コンサートを開催し、当時まだコンサートに使用が認められなかった名古屋城内での野外コンサートを初めて開催するなど前例のない破格の数万人を集める野外コンサートを開催してきた。
もちろん財津さんひとりでの企画、構成でできるものではなくメディア、音楽関係者、イベンターの協力、努力もあってのものであることは、財津さんがつくりだす音楽アルバムをみればわかる。
(3)今、開催しているソロコンサートも前半は60年代よく聞いていた洋楽などの有名曲のコピーで構成して、最近はこれからは歌いたい曲を歌っていくと言っていてそこまでコンサートをやり切るというのも相当な企画構成力、思想で有能で勇気のいる話だ。
これをサラリとさりげなく、何気なくやってしまうところが自由主義者(liberalism)の財津和夫さんだ。
(4)財津和夫さんがいつまでコンサート活動をするのかという年代になってきた。考えられるのは深い付き合いの小田和正さんが辞めないうちは財津さんも辞められないといっており、ひとつの基準だ。小田さんも最近は年令の重みを感じさせるが、なにしろいまだにアリーナを埋め尽くすビッグネームなのでそうは簡単に辞めますというわけにはいかない。となれば財津さんもお付き合い、そうは簡単に辞めますとはいかないことになる。
(5)ビートルズにあこがれてバンド・チューリップを始めて50年以上、P.マッカートニーさんが80才を過ぎても精力的にコンサート活動をしているので大きな目標にはなるが、こちらは日本ドーム公演を聞き、見たが3時間余りをひとりで歌い、バンドと演奏もして水一滴も飲まないでやりとおすエネルギーはちょっと超人過ぎるものがある。あくまで目標だろう。
(6)今のソロコンサートでおしまいとはならないだろう。来年は77才を迎えてダブルラッキーセブンの年でもあり、作詞、作曲、編曲音楽家、ミュージシャンとして「いつまで」にこだわらずにサラリといつでも自由主義者の財津和夫さんが企画力のあるコンサートを開催する期待はかなり大きい。その声、発声力、歌唱力、演奏力、ステージ力は十分で問題はない。
(7)財津さんはこれからは歌いたい曲を歌っていくと言っているが、財津さんがつくって聞きたい曲は「たくさん」あるのであれも、これも聞きたい。もちろんライフワークとしてのアルバムづくりにも期待したいし、ライフワークとなった作詞講座とともにコンサートも楽しみな自由主義者の財津和夫さんだ。作詞家としての財津和夫さんの能力、評価は高い。