「PIC AVR 工作室」サイトの日記的なブログです。
サイトに挙げなかった他愛ないことを日記的に書き残してます。
PIC AVR 工作室 ブログ



この間思いついて、少しずつ手を動かしてたモノ。
とりあえずテスター当てて問題ないところまで
確認終了。




Spark Funのarduino pro miniにレギュラーサイズの
シールドを取り付けるためのもの。名づけて

    Arduino pro mini用 「シールド・シールド」

シールドを取り付けるためのシールドって意味ね。

サンハヤトのシールド用万能基板にpro miniを填めて
シールド取り付けができるサイズにしたモノ。

ちなみに、Duemilanoveや出たばかりのArduino Uno
とどの程度の互換性なのかというと…

pro miniの方がピン数が少ないため、どうしても
制約が出ます。4点ほど考慮が必要でした。


(1)ADC端子の数

  普通サイズのarduinoは、ADCが6ピン分あります。
  一方pro miniはaA0~A3の4本だけがI/Oピンに
  並んでて、A4~A5は別途ジャンパーピンで上から
  取り出すようになってます。

  ジャンパーピンで取り出そうとするとシールドを
  重ねた時高さの制約が出ちゃうので、ウルトラC
  が必要。で、この写真。


  こんな風に裏面にL型のピンを生やして、横方向
  からピンソケットで信号を取り出すようにすれば
  支障出ないわけ。
  加工がちょっと大変だったけど、これならブレッド
  ボードで使う時も、このシールド・シールドに
  載せて使う時も大丈夫。ここは互換性バッチリ。


(2)シリアルI/Oコネクタ端子形状

  Spark FunのシリアルI/OボードでPCと繋ぐ際、
  普通にブレッドボードで使うならストレート端子
  で繋いでおいたほうが他の部品との干渉が無くて
  良いと思うんだけど、今回はL型ピンで横方向に
  引き出しました。↓こんな具合。



  これなら各種シールドと干渉することは無いでしょう。

  ブレッドボードにさして使う場合はブレッドボード
  の端っこに挿して使う必要がありますが、まぁ、
  reduino-nanoもそうやって使ってるので特に大きな
  問題ではないでしょう。


(3)シリアルI/O用のTXD、RXD端子保護

  Spark Funサイトで回路図を眺めてみたら、pro mini
  と専用のシリアルアダプタの間にはショート保護用
  の1kΩ抵抗が入ってないみたい。実物を眺めても
  見当たりません。

  DuemilanoveやArduino Uno等の回路図を公式サイト
  で眺めてみると、MEGA328チップとUSB変換チップの
  間に1kΩの保護抵抗が入っているんだけど、pro mini
  は無し。(ちなみに、proの場合はデジタルI/O端子
  側に保護抵抗が入ってます…オリジナルと少し回路が
  異なってるのね…)

  さすがにpro miniシリアルアダプタのちっちゃいボード
  の上に抵抗を追加することは無理なので、そっちは
  断念。

  一つのやり方としては、proと同様にデジタルI/O端子
  の方を1kΩ通して繋ぐ手も有るんだけど、そうすると
  これらのピンを抵抗で分圧とかやろうとするとその
  1kΩ抵抗が悪さしそうなので、なんとも悩みどころ。

  結果、今回は保護抵抗を入れませんでした。
  この2ピンをPC接続にだけ使うなら特に問題ないし、
  reduino-nanoもそうやってつかってるし…。

  何か特殊なことをする場合は、書き込みしてから
  シリアルアダプタを取り外す必要アリ…と。

(4)外部電源への対応

  現状、USBからシリアルアダプタ経由で給電される5V
  にしか対応してません。

  外部電源に対応するには、パワーFETや手動スイッチ
  などでUSBからの給電をon/off切替しないといけない
  んだけど、そんな回路を組み込むかどうかを考える
  のすら面倒になったのでパス。

  そもそも、(3)と同じ理由でシリアルアダプタ
  周りの回路はちょっとウィークポイントなのだ。

  シリアルアダプタを取り外しても上手く動くように
  デュアル電源対応になってた方がやっぱ便利に
  違いないので、ここは何とかしたいところだなぁ。


…というわけで、この「シールド・シールド」を使えば
普段はpro miniをブレッドボードに挿して使い、必要に
応じて一般サイズのシールドも接続できると。

ビンボーなオイラにもってこいのシロモノ完成。

っていうか、最初からこの手のボードが売られて
いると良いんだけどなぁ。


あと、Arduino nano用に設計するならもう少し苦労
しなくても良かったのかもしれないな。

それにしてもArduino Uno。
ATmega8U2チップにUSB用のファームウェア書き込んで
使ってるのか…コストダウンの策なのかな?通信速度的
にどうなんだろう?

mega8U2チップになったことで、.infファイルをいじる
必要があるらしい…



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駄目押しで、NJM2360の実験を。

今回は豪華。3A~5Aクラスのインダクタ盛り
だくさん。


左上が太陽誘電の33uH2.6A、真中がTDK22uH2.9A、
それ以外は全部NECトーキン製で、右上が100mH5A、
左下が40uH3A、右下が72uH3A。

スイッチングトランジスタはやはり12Aまで流せる
2SC3709Aをチョイス。

結果はというと…
njm2360_test_result4.xls

うーん、芳しくない…。

やっぱあれだな。ブレッドボードで数A単位の電流
流しちゃうって言うところに最大の問題があるな。
万能基板にもう少しマトモな回路作って実験して
みないと判らないや…だな。


ここから妄想君。


秋月のTDK製22uHインダクタnの付録のデータシート
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-01269/
を眺めていてなんとなく解ったことが。

製品群が同じシリーズのモノ(=物理的大きさが大体一緒
で巻き数だけちがう物)は、元のインダクタンス値に
因らず重畳直流電流がある程度大きくなると、インダクタンス
が同レベルまで逓減していくってことなんだな…と。

このグラフの赤い斜めの点線ね。

(赤い点線はオイラが追記)

で、今回の実験みたいに2~3Aも流すとなれば、
本来のインダクタンスに因らず、このグラフのように
インダクタンスが激減してしまう…と。1000uHだろうと
33uHだろうと、一定量電流が流れるとこのグラフの
ようにインダクタンスが減っちゃう…


そして、ここの
http://semicon.njr.co.jp/jpn/global_faq/gfaq_5.html
NJM2360アプリケーションノート39Pに載っている
インダクタンスの計算式の意味もなんとなく
解ってくるわけ。
この式で求まるインダクタンスの意味は、多分
使用可能なインダクタの「最低限のインダクタンス」
を計算する式なんだろうな。そう考えると合点が行く。

で、電流をたくさん流したらインダクタンスが
低下する訳だから、この設計値に満たなくなって
しまう…。逆にいえば、大電流を流せるインダクタ
なら「大は小を兼ねる」。だからデカいインダクタ
が必要になると。


コンデンサに例えると、電源用コンデンサには
どの程度のキャパシタンスがあれば良いかって計算
したら、それ以上のキャパシタを使えば動作上
はOK。小さければ容量不足。
そしてスペック上キャパシタンスは足りてても耐電圧
が足りないと壊れちゃう…みたいな、そんなイメージ
じゃぁないのかなぁと。


インダクタ元々の機能のことを考えると…
インダクタもコンデンサもどちらも電力の蓄積機。
コンデンサは電荷として、インダクタは磁束として
それぞれエネルギーを蓄える「エネルギー蓄積器」
と考えれば、きっと似たような意味なんじゃないかと。
(位相が進むか遅れるかは置いておいて)

でかいコンデンサやインダクタならでかい電力を、
小さいコンデンサやインダクタなら小さい電力を
蓄えることができると考えれば、たくさんの電力
を取り出すためには出力電力に応じた物理的大きさ
が必要になり、結果、電源周りの回路が大きくなる…と。

アタリマエの話か…。


でもやっぱわかんないことが一つ。

出力電力の周波数に比例し、オン時間の2乗に比例
って言うところ。
デューティー比に比例するんじゃないのかなぁ?


当面の課題として、実験用に専用基板を1個作って
みようかな、ってとこだな。

実際に大電流が流せる回路使ってみれば、きっと
もっと大電流を取り出せるはずだろうと。


なんとなく見えてきた感。
オイラの血肉になるレベルまで噛み砕くことが出来たら
いいんだけどな。万能基板で実験あるのみか?



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