この村に来て9年になるけど、
「行事等の連絡」以外で話する相手は、ほとんどいてない。
その中で、たまあに手土産下げてどっちかの家を訪問して、
玄関口で他愛もないおしゃべりや情報交換ちょこっとして、
「ほんじゃ、またね」と別れる人が、
一人だけいる。
その人がこないだ、ジャガイモ持ってきてくれた。
右下の2個は、ニンニク。
2カ月ほど前、
「インカのめざめ、楽しみにしてたのに、パチンコ玉くらいのしかできてない」
て私が嘆いてたら、
「うちのお芋できたら持ってったげましょ」言うてた彼女。
あれ、覚えてくれてたんや。
ジャガイモだけやなかった。
初めて作ってみたという白い皮のカボチャ、
長ーいナス、
ピーマン、
それと、自家製紅ショウガを混ぜ込んだ「紅ショウガごはん」。
「あしたおってですかー ?」ゆうショートメッセージ受け取ったんが昨日。
大根もエリンギも切らしてるから、人参とキュウリだけのキムチ作って、
運悪うバナナまでないからバナナケーキ焼けず、
こないだ焼いて冷凍してた玄米ご飯パン数個。
そんな子どものお駄賃みたいなもんしかお返しでけへんかったけど、
彼女は喜んで持って帰ってくれた。
私よりふた回り近く若い彼女。
うまいこと言われへんけど、
なんか、この村の他の女性たちとはちょっと違うねんなあ。
そやから私、安心して話せる。
また近いうち、ちゃんと大根とエリンギの入ったキムチ作って、
しっとりめのバナナケーキ焼いて、
届けましょうねえ。