お盆やねえ。
去年「いち」が亡くなり、
2か月前にスピカが亡くなり、
私の手元に遺ったんは、
「いち」とスピカの小さな骨が入ったカプルと、粉骨。
大事に持ってるけど、
ほんまは「いち」もスピカも、
この木箱やカプセルの中にはおらへん、
と私は思てる。
だって、
「やあ、秘伝豆の花咲いてきたねえ」
て、葉っぱの下覗き込むとき。
「あれえ、青丸ナスて、花は白いんや」
なんて、独り言言うとき。
畝やら通路やらわからんとこ、
かき分けかき分け進んでいくとき。
すぐ隣で並んで覗き込んだり、
私の先をふわふわ飛んでたり、
それは「いち」やったり、スピカやったり、
時々は二匹揃てやったり。
そんでたまに、
もう20年以上も前に亡くなったニャンコ婆さんやったり、
ペケやったり。
なんしか、あの子らいっつも、
ここにおるもん。