ご飯すんでしばらくして、お薬の時間。
「いち」は寝てることがある。
さあ、「いち」さん、お薬飲んどこか ?
声かけても気づけへん。
おーい、「いち」さーん。
近づいて呼びかけても、すやすや寝てる。
おーい。
そうっとお手々に触ったら、ビクッと目ぇ開ける。
「いち」も歳とったんかなあ、
最初はそう思てただけやったけど、
どうも、お耳がほとんど聞こえてないんちゃうか ?
そうゆうたら一年ほど前から、
私が話しかけたら、
ん ?
て、首傾げてみたり、
ふと気づいたら、じーっと私の方見てたり、
ほんま、どないしたんかと思うくらい、ずーっとこっち見続けてたり、
ちょっとずつ様子が変わってきてたなあ、そう言えば。
これ、「脳になんかあるんでしょう」て先生が言うてはった、その
「なんか」が悪さ始めてるんやろか。