雪が解けて、
あちこちから草の赤ちゃんたちが顔出して、
やがて一面の緑になる。
それも、わくわくする一歩やけど、
畑やってる身ぃとしては、
やっぱ、
これかな。
やったー !
早生玉ねぎ「ソニック」。
う、うりゃあー !
裸もち麦「ダイシモチ」も、梅雨前に急ぎ刈り取り。
季節が動き出した。
農作物はおおかたのバヤイ、収穫したら終わり、とはいかんのよね。
一生懸命実ってくれた作物たちにバトンタッチして、
今度はそれ食べる人間がせっせと後処理する。
玉ねぎはこの後、何個かずつまとめて吊るし玉ねぎにする。
ここに来て初めての収穫やから、まずは吊るす場所作りから。
フックやら紐やら棒やら、買うてこな。
もち麦は脱穀せんとね。
穂から出てるあのつんつんした芒(のぎ)外すの、下手したら血だらけになるんよね。
そんで、バラバラにした穂の中から、麦の実ぃだけ取り出す。
唐箕、前の家に置いてきてしもたから、しゃあない手箕でせこせこ頑張るしかない。
肩と息、続くやろか。
てなわけで、作物採れたら今度は人が動き回るわけです。
季節は動き、
作物も動き、
人も動き、
動かへんのは‥‥
動かへんのは、
このお方だけです。