年末、お餅つきが行われた。
搗き手は、入居者Nさん。
頭に手ぬぐいきりりと締めて杵振り上げて、
パッと見、いつものNさんとはわからんかった。
Nさん、ここに越して来て以来毎年搗き手を務めてるとのこと。
「また明日、あちこち痛い痛い言いはれへんやろか」
スタッフの心配をよそに、Nさんは誰にも交代せんと、
一人で二臼搗き上げた。
さて、その横に待機してるんが「お餅丸め隊」。
搗きあがったお餅が餅箱に入れられた途端、
それを何個かの塊にちぎって、各テーブルの上に置く。
隊員たち各自、その塊から自分の持ち分を取って、手のひらで丸めていく。
高齢の人がほとんどやから喉詰めんよう、小そう小そう丸めるよう、スタッフから指示が飛ぶ。
指示サイズは、親指の爪くらいの大きさ。
けど皆、そんなこと聞いちゃあおらん。
ちょっとずつ、ちょっとずつサイズアップしていく、
スタッフはそれをすかさず二つ、三つに分割するのに大忙し。
こういう作業したら、いわゆる「仕切り役」みたいな人が自然と現れる。
もう、自分の前のお餅丸めてるだけでは物足りん。
一つ向こうの餅箱に手ぇ伸ばしたり、
「あんた、それ手伝うわ」
ゆったりペースの人の分も引き受けたり、大活躍。
みんな、若い頃からきっと、お家や町内でこんなふうに頑張ってきはったんやろなあ。
この後、皆が丸めたお餅をぜんざいに入れて、おいしくいただきました。
食べるのに夢中で、ぜんざいの写真無し。
3杯目のお替りする人も何人かいて、
いろいろ面白いお餅つき大会でした。
2025年が
皆さまにとってよい年となりますように。