「ところで、神明神社の裏手にある石積みの祭壇はどうだろう、すいぶん変わったものだ、日本にはないんじゃあないかな」
「『出エジプト記』にある寸法と照らし合わせてみないと何とも言えないだろう」
「タテ・ヨコ・高さ、そのサイズは厳命されている、まだ崩れていないんだから、計測は可能だろう」
「もう、だれかがやっているさ」
「ところで、コーエン氏ががっかりした原因は何かな」
「子孫がいるんだ、その祭壇を作った人々の子孫が」
「失われた10部族の子孫か」
「そういうことになるのかな」
「秦族の弓月氏とともにやって来たんだったね」
「四国の山中に住む彼らは、何百年に渡って、火を絶やさない・火を受け継いでいく伝統を守ってきた」
「それはモーセ五書に記載されていることだ、いいじゃあないか」
「だが、それだけなんだ」
「それだけと言うと」
「ユダヤ教を信じている痕跡がない」
「・・・ 」
「無知で素朴で、日本のどこにでもいる山の民なんだな」
「・・・ 」
「神と契約して世界を切り拓いていこうというあの熱烈たる信仰心がない、あの壮大な理想と情熱のカケラがない」
「失望したんだ、前の大使」
「ユダヤ教を信仰しないことにはユダヤ人とは言えない」
「それで何も言わずに帰っていったんだ」
「そういうことかな」
「『出エジプト記』にある寸法と照らし合わせてみないと何とも言えないだろう」
「タテ・ヨコ・高さ、そのサイズは厳命されている、まだ崩れていないんだから、計測は可能だろう」
「もう、だれかがやっているさ」
「ところで、コーエン氏ががっかりした原因は何かな」
「子孫がいるんだ、その祭壇を作った人々の子孫が」
「失われた10部族の子孫か」
「そういうことになるのかな」
「秦族の弓月氏とともにやって来たんだったね」
「四国の山中に住む彼らは、何百年に渡って、火を絶やさない・火を受け継いでいく伝統を守ってきた」
「それはモーセ五書に記載されていることだ、いいじゃあないか」
「だが、それだけなんだ」
「それだけと言うと」
「ユダヤ教を信じている痕跡がない」
「・・・ 」
「無知で素朴で、日本のどこにでもいる山の民なんだな」
「・・・ 」
「神と契約して世界を切り拓いていこうというあの熱烈たる信仰心がない、あの壮大な理想と情熱のカケラがない」
「失望したんだ、前の大使」
「ユダヤ教を信仰しないことにはユダヤ人とは言えない」
「それで何も言わずに帰っていったんだ」
「そういうことかな」