「ところが、ここに皮肉な事実が判明した」
「ほーう、それはなにかな」
「『それは何かとたずねれば』だな・・・」
「はいはい、話しをつづけて」
「それはね、追放されたり虐待されたりしているアラブ人やもとからいた人のほうが直系のユダヤ人で、ユダヤ人の子孫だっていうこと」
「まさか」
「その、まさかなんだよ」
「そんなことが・・・」
「そんなことがあったんだよ」
「紀元後、ローマ人攻撃されてエルサレムが陥落する、だけど多くのユダヤ人は現地に留まって生活をしていたんだ」
「世界の各地に流浪していったっていうことになっているんじゃあないのかな」
「それは、ごく一部なんだ、そこで生活できれば世界の僻地になんか行かないさ」
「なるほどネ」