外国人観光客が行ってみたい都市のトップが京都だという、パリやロンドン・ニューヨークを抑えての人気、学生時代、京都は、何度か行ってはいるが、なんというか、京都の人はソコイジが悪いのではないか、ヒトの悪さを知りつくしてはいないか、面従腹背という言葉があるが、それに近い、どうだろう。
三島が自決した後に、京都の中年が、
「わたしたちは ああいうことはしませんね」
「お公家さんが まちのおんなの家に通い 裏口から出てきたら見つかってしまって『でへへ』 そんなエピソードが ぎょーさんあります」
「だから てんのーさんのために 死のうなんてことは ようけ思いません」
そこそこという言葉がある、町内の寄付はどのくらいですか、
「そこそこです」
少なければケチ、しかし、多すぎると「イナカもん」、どうにもこうにも始末が悪い、都会人というのとも違う、実利を重んじる大坂人には合理主義があるが、こちらは、権力と財力を奪われ、さらには、「権威」まで東京に持っていかれた人々のこころの鬱積とひがみ、その二重構造、これでは、
「なにも生まれないだろう」
あの道元、当初は京都だったが、やがて越の国へお引越し、この点はよく分かっている、あのまま京にいたら、あれほどの発展はなかっただろう。