二銭銅貨

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雪之丞変化・総集編

2008-08-27 | 邦画
雪之丞変化・総集編 ☆☆
1935.06.27 松竹、白黒、普通サイズ
監督・脚本:衣笠貞之助、脚本:伊藤大輔、原作:三上於菟吉
出演:林長二郎(長谷川一夫)、嵐徳三郎、堂國典、千早晶子

3つの映画を1本にし、長い話を1/3に圧縮したものなので物語の筋を追っかけるのが大変。フィルムがあるものならば、全編を是非じっくり見てみたい。

長谷川一夫は女形がイタについている。歌舞伎の幾つかの演目の、野崎村のおみつや紅葉狩りの鬼女らしきものを演じていて、テキパキとしたおみつの身のこなし、大きな存在感の鬼女の振る舞いなど、ほんのちょっとの時間だけれども、歌舞伎の上演としても楽しめる。衣笠貞之助自身が元女形なんだそうです。

長谷川一夫のもう1役の「闇太郎」は際限無くいい男で、雪之丞の女形全開の芝居振りとは全くちがう。立ち役も女形もできる、歌舞伎で言えば幹部級の役者の印象だ。ちなみに、さらにもう1役は雪之丞の母役で、これはほんのちょっとの登場。

千早晶子は、こざかしい女の役で長谷川一夫にホレ過ぎてどうにもならない。十字路で見せた可憐の芝居とは全く違う。年齢がちがうからだろう。この千早晶子は衣笠貞之助と結婚したんだそうです。いい芝居です。

08.07.20 NFC
コメント
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