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林美智子の90分の「コジ」/サントリーホール12

2012-07-09 | オペラ
林美智子の90分の「コジ」/サントリーホール12

作曲:モーツァルト、演出:林美智子
演奏:河原忠之(ピアノ)
出演:
フィオルディリージ:澤畑恵美、ドラベッラ:林美智子
フェランド:望月哲也、グリエルモ:黒田博
アルフォンソ:池田直樹、デスピーナ:鵜木絵里

重唱のみで構成し、間に日本語による芝居がちょっと入る形式。舞台には椅子だけ、美術と照明はほとんど無し。衣裳も通常のリサイタル用のような黒のドレスとスーツ。

スピーディで現代的な演出、歌の途中でも笑いをとる芝居もあって喜劇のスタイル。重唱が中心で喜劇は少々だけれども楽しい公演だった。これは2006年の再演で、客席は満員。2011年には北九州市でも公演があった。

澤畑は低い音も高い音も安定した素直なソプラノ。林はパワーを感じるドラベッラ。黒田は強烈で迫力のある歌で、芝居も手馴れた感じだった。望月は声が強くて美しい。池田は堂々とした歌で芝居もうまい。鵜木はコメディアンがイタについた感じのデスピーナで一番おもしろく、声にパワーがあった。ピアノの河原も演奏の合間合間に笑いを取る役者ぶりだった。演奏はちょっとワイルド。重唱では澤畑と望月の「夫の腕の中に」が良く、声が良く溶け合って美しかった。

楽しい喜劇だった。
    
12.06.23 サントリーホール
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