二銭銅貨

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女の座

2009-07-26 | 成瀬映画
女の座 ☆☆
1962.01.14 東宝、カラー、横長サイズ
監督:成瀬巳喜男、脚本:井手俊郎、松山善三
出演:高峰秀子、杉村春子、三益愛子、草笛光子、司葉子、星由里子
   淡路恵子、丹阿弥谷津子、北あけみ、団令子
   小林桂樹、三橋達也、加東大介、宝田明、夏木陽介、笠智衆
   大沢健三郎

オールスター顔見世興行。

女系家族のホームドラマで、
恋のさやあてやなんやかや、
数々のエピソードにのせて、
男優女優のそれぞれに、ちょとづつの見せ場、セリフ。
こういう脚本を作るのも大変だろうなと思った。
ジグソーパズルのようだ。

全体に喜劇基調なんだけれども、
高峰秀子と大沢健三郎の親子のエピソードは重層的に悲惨である。

杉村春子はゆったりとした構えでいつものような軽さは無い。
三益愛子は株大好きのおばさん。
人が良さそうに見えて案外の吝嗇。
草笛光子は鋭く、とげとげ。
でも美しい。大きい目。じっと宝田明を見つめている。
丹阿弥谷津子はがさつな感じのラーメン屋のおかみさん。
苦労の生活にカカア殿下な色合い。
でも、地が上品なのでちょっと愛らしい。
亭主が軽い感じの小林桂樹。。
宝田明はポマードこてこてのイケスカナイ男。
なぜか草笛光子がぞっこんになってしまう。

草笛光子が高峰秀子に思いっきりピンタを喰らわせる場面がある。この2人は、この映画の後の「放浪記」での因縁の仲だ。「放浪記」の中に同じ場面があって迫力がある。そっちはほんとうにブッたらしい。こっちの映画では、どうも本当にはぶっていないのかもしれない。張り手がほほにぶつかる寸前で画面がカットされていた。


09.07.11 神保町シアター

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