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フィガロの結婚/国立音大2011

2011-10-23 | オペラ
フィガロの結婚/国立音大2011

作曲:モーツァルト、演出:中村敬一
指揮:現田茂夫、演奏:国立音大オーケストラ
出演:伯爵:清水勇磨、ケルビーノ:箕浦綾乃
   伯爵夫人(2幕):城佑里
   伯爵夫人(3、4幕):今野絵理香
   フィガロ:吉川健一、スザンナ:金子響
   バルトロ:大川博、マルチェリーナ:藤長静佳
   バルバリーナ:古沢綾乃、バジーリオ:越智優海

スザンナの金子響のレチタティーボは抑揚が少なくて普通のセリフに近い感じだったが、重唱やアリアではキレの良い高い音が良く聞こえた。声量は若干少なめだが綺麗な強い高い音だった。手紙の2重唱はやや低い音の今野と良くアンサンブルして美しかった。芝居は元気良く溌剌として楽しそうで、ういういしい。

ケルビーノの箕浦は美しいお嬢様な印象だったが、一所懸命にズボン役にチャレンジしていた。2幕目の伯爵夫人は城で、1個目のアリアは高い音で切々と歌われて良かった。3幕4幕目の今野はやや低い音で落ち着いた印象だった。バルバリーナの古沢は元気良く活発で、舞台のあちこちで熱心に芝居をしている姿が見られた。バルトロの大川とマルチェリーナの藤長は共に落ち着いた歌と芝居で上手な歌手だと思った。フィガロの吉川は、立ち上がりの「もう飛ぶまいぞこの蝶々」はイマイチかと思ったが、だんだん調子が出て来て終幕でのアリアには迫力があった。伯爵の清水は最初から飛ばしている感じで、ドスコイどんと来いっていう感じ。劇の重しになっていた。

終幕でのバルバリーナの24番のカヴァティーナに続いて、25番のマルチェリーナのアリアと26番のバジーリオのアリアがカットされずに上演された。マルチェリーナのアリアはしっかり安定した感じで歌われたが、最後の方の歌詞なしの「あー」だけで音程が素早く上下する部分が大変そうだった。このアリアはアジリタや広域の音程が必要となる難しい歌らしい。

伯爵夫人役だった尾形志織は体調不良で、翌日出演予定の2人に代わった。

11.10.15 国立音大講堂大ホール

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