逆推力装置 (スラストリバーサー) 2014年06月10日 20時44分49秒 | ひこうき雲 日暮らし通信ひこう雲 ■□ 撮影場所 □■第二ターミナル展望デッキ (羽田空港) ● 写真の上でクリックしてご覧ください ● 着陸前 着陸後飛行機の話になると時々質問されることがある。 機体の専門家ではないが、少し答えさせてもらおう。 それは 「機体が着陸した直後、背中がシートに押し付けられるような感じになって機体が急減速するのは何故か?」 との質問だった。 その状態がいわゆる急ブレーキで、この機能を ”逆推力” とか ”スラストリバーサー” と言っている。 飛行中ターボファンエンジンは後方に加速された空気を排出し、その反動で推進力を得ている。 ”逆推力” はその理論に逆らって後方に排出する空気をエンジンに前方方向に排出してしまう装置である。 飛行中 (下写真左側) に示すようにエンジンは白いカウリングで覆われている。 着陸時、パイロットがあるタイミングでスロットルレバーを逆推力位置に引くとそれに連動してカウリングの真ん中辺り (下写真右側の中央・黒い部分) のドアーが開き、後方に流れていた空気を外側に排出して出力を減ずるようになっている。 この装置が作動すると瞬間的に出力が減じて機体にとっては急ブレーキとなる。 この写真は私が羽田空港・C滑走路で撮影したANA・B747型機です。 でも私の答えは完全ではありません。 ターボファンエンジンには 「低バイパスエンジン」 と 「高バイパスエンジン」 があって、それぞれ ”逆推力装置” が根本的に異なります。 飛行機好きな人だったらかつてのDC8型機やB707機を想い出してください。 その両機、今の航空機と比べるとエンジン直径が細いことに気付いたはずですが、逆推力装置もこの写真とは全然違います。 私はたくさんのターボファンエンジンのテストを経験しましたが、エンジン工場ではエンジン出力として逆推力の確認はしますが ”逆推力装置” は機体部品なのでテストは行いません。 それと逆推力付きのエンジンは ”アイドル位置” から手前にスロットルレバーを引くと逆推力レンジに入ります。 でもこれでは納得できる答えではなかったかもしれませんね。 でも皆さん、今度飛行機に乗った時、着陸時は私のブログを想い出してください。 #暮らし « 仔猫がやって来た | トップ | マナーを守れない飼い主たち... »
コメントを投稿 goo blogにログインしてコメントを投稿すると、コメントに対する返信があった場合に通知が届きます。 ※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます 名前 タイトル URL ※名前とURLを記憶する コメント ※絵文字はJavaScriptが有効な環境でのみご利用いただけます。 ▼ 絵文字を表示 携帯絵文字 リスト1 リスト2 リスト3 リスト4 リスト5 ユーザー作品 ▲ 閉じる コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。 コメント利用規約に同意する 数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。 コメントを投稿する
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます