nobara*note

くらしの中にアンテナをいっぱい張って日々のお気に入りを主婦の目で綴ります、目指すは雑貨屋さん的ブログ♪

冲方丁 天地明察 上・下

2012-12-04 16:09:01 | 本・雑誌・ドラマ
このところ、小説のレビューがないんじゃないの??と思われていた方はいらっしゃるでしょうか?
少し前に映画で観た 天地明察 ですが、今度は 冲方丁 (うぶかたとう) さんの原作を読んでみました。

あらすじ・・・上
徳川四代将軍家綱の治世、ある「プロジェクト」が立ちあがる。
即ち、日本独自の暦を作り上げること。
当時使われていた暦・宣明暦は正確さを失い、ずれが生じ始めていた。
改暦の実行者として選ばれたのは渋川春海。
碁打ちの名門に生まれた春海は己の境遇に飽き、算術に生き甲斐を見出していた。
彼と「天」との壮絶な勝負が今、幕開くー。
日本文化を変えた大計画をみずみずしくも重厚に描いた傑作時代小説。第7回本屋大賞受賞作。

あらすじ・・・下
「この国の老いた暦を斬ってくれぬか」会津藩藩主にして将軍家綱の後見人、
保科正之から春海に告げられた重き言葉。
武家と公家、士と農、そして天と地を強靱な絆で結ぶこの改暦事業は
文治国家として日本が変革を遂げる象徴でもあった。改暦の
「総大将」に任じられた春海だが、ここから想像を絶する苦闘の道が始まることになるー。
碁打ちにして暦法家・渋川春海の20年に亘る奮闘・挫折・喜び、そして恋。

映画で予習が出来ているので、大まかな筋や登場人物も分かっていたはずだったのですが
そもそもが時代小説というものに慣れていない私は、読み始めて見たものの、まあ進まない、進まない。。。
(余談ですが夫は私と逆で、どちらかと言えばミステリーはダメでこの手の小説が好みです)
細かい時代検証や特殊な描写が多く、気合を入れて読まないとちゃんと把握できないので
いつものようにテレビを観ながら数ページとか、ご飯の支度をしながらまた数ページとか
そういう読み方が出来ず、しかも間を置くと分からなくなってしまって、同じところを行ったり来たり・・・
そんなこんなで2冊読むのに1ヶ月を要してしまいましたが、ようやく読み終えました。

難しい本ではありましたが、偉大な業績を残した実直な一人の男の物語が
とても真摯に描かれていて、なかなか面白かったです。
あと古めかしい話なのに、会話が意外と口語調で、文章もおしゃれで素敵でした。
たとえば、気になった文章をちょっと抜いてみると

咄嗟に受け止められず、、その言葉がぽろっと取り落としたように零(こぼ)れた。
てんてんとその言葉が転がって沈黙の中に消えるのを感じた・・・

これで江戸時代のお話なんですから、なんか素敵でしょう?
そんな感じで、難解な物語の中にも美しい言葉遊びがあり
壮絶な苦労の中にも、恋があり、友情があり
達成感と充足感も感じられる、壮大なストーリーでした。


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