この館の主人J・E・ラフィンは、日本をこよなく愛した米国人。
彼はある日、ひとつの器に出会う。
その器は、深い緑をたたえ、彼を幽玄の世界に導く・・・
というように展開されてゆきます。

彼の書斎。
桐の箱をあけると・・・
そこには、不思議な魅力を秘めた器が・・・

器を手にして、いつの間にかウトウトと・・・
ふと気が付くと、そこには古田織部の姿があった。

古田織部は、織田信長から豊臣秀吉、徳川家康に仕えた武将であり、有名な茶人。

織部に導かれた先には、これまで見たこともない織部の世界が広がっていた。
織部の美意識や精神に触れ、時を忘れて語り合うラフィン・・・

織部は大胆かつ自由な気風を好み、茶器製作、建築、造園などにわたって
「織部好み」と呼ばれる流行をもたらしました。

織部の指導の下、効率の良い登り窯で焼かれ
豊かな創造性をもつ織部焼・・・
中でも、緑釉をかけたものが有名です。

ふと気がつくと・・・
そこは、書斎。
先ほどのことは・・・夢?・・・幻・・・?
「異国の出会い”緑色”の一期一会」というストーリーが繰り広げられます。

作家は、瀬戸在住の中島勝乃利氏。
瀬戸出身ですが、メキシコで学んだ経験を造形、色に強く感じます。
ダイナミックで、生命力にあふれた作品です!!

山手111番館
地図




長い間、「山手西洋館 花と器のハーモニー」に
お付き合いくださいまして、ありがとうございました。