あなたの誕生日に、ドキンちゃんに成りすまし、
これが最後の交信です。
だから、お願い、イジワルしないでください。
私はあそこでは、あなたにしか興味ないんです。
あなたしか見てないんです。
大好きなあなた以外、他はどうでもいいんです。
だから、お願い、そこにいてください。
話す事も無い。
家は逆方向。
嫌われている私に、接点は何も無い。
あなたの事を本当に好きなのか、それすらもわからない。
ただ、あなたが他の女としゃべっているのを見たくない。
Rとつきあってるのが許せない。
この世で楽しい事など、何も無い。
老いていく事の惨めさ、あなたに嫌われた悲しさ、
おしゃべりバカ女達のせいで、私は笑えなくなってしまった。
暗いニュースを避けて、お笑いのくだらないネタで笑う時、
それを一瞬忘れている。
お弁当は、「大盛り」。
いつもお腹を空かせている、あなたが可愛い。
飽きっぽくて気まぐれ。
考えを変えようとはしない。
自分の事で精一杯な、あなたが可愛い。
欲しい物が無くなった
デパートやショッピングモールを巡った。
欲しい物を買いにじゃなく、欲しい物をみつけに。
色とか柄とか形とか、主張のある物は、一切受け付けなくなった。
つまらないデザインは、もっとつまらなく思えた。
ウィンドーに映る、やる気の無い顔。
何もかも面倒くさくなった。
人と話す事も、掃除も、
外出さえ「淋しい」と思うようになった。
自分が話しかけたら、相手がうっとうしく思うだろうと、
そればかり気にするようになった。
もう、前に出たくない。
もう、誰にも話しかけたくない。
ピンクを着て、黒は着ない。
もう、あなたの前で主張はしない。
ただ、「あなたを見ていたい」という気持ちだけを残し、
私の周りは、興味の無いぼんやりした世界になっている。
あなたを捕らえようとする、全ての者が憎い。
彼に近づくな!
私から奪うな!
ただ、あなたを感じているだけ。
それが、精一杯の日常。