令和4年12月24日
堆肥情報 ウェブで発信 全農、3月公開 全国のJA網羅
化学肥料の高騰で注目される堆肥の活用を促進しようと、JA全農とNTT東日本は、
全国のJAが持つ堆肥センターの情報をまとめたウェブサイトを2023年3月に公開すると明らかにした。
地図上に施設を表示し、クリックすると堆肥の種類や生産量、出荷量などの情報が見られる仕組みを想定。
耕種農家は自分の経営・作柄に合った堆肥を見つけやすくなる。
公開に向け、12月から全国のJAを対象に調査を始めた。
11月に農水省の畜産堆肥流通体制支援事業に採択された。
全農が調査項目の選定や実地調査、NTT東日本がウェブ調査のサポートやウェブサイトの作成・改良などを担う。
ウェブサイトはウェブによる調査の結果を基に作成する。
施設ごとに堆肥の種類や成分、生産・出荷量、散布サービスの有無などを公開する予定。
情報は継続的に更新し、時期ごとの生産・出荷量や成分の変化などを「見える化」する。
近くで堆肥を探したい耕種農家や、堆肥の在庫状況を把握したい畜種農家、他の堆肥センターの取り組みを知りたいJAなどの活用を見込む。
ウェブ調査で把握しきれない収支面や悪臭問題、労働力の確保といった課題は現地調査でヒアリング。
併せてペレット化など堆肥の高付加価値化に成功している事例や、堆肥の活用で農産物をブランド化している優良事例なども調べる。
全農は「堆肥の高品質化や県域を超えた広域流通の動きを加速させるプラットフォーム(基盤)になる」(畜産総合対策部)と強調する。