ノイバラ山荘

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「熊谷守一展」@東京国立近代美術館、「江戸の花だより」@国立公文書館

2017-12-20 08:54:43 | 美術
みなさま、こんばんは(*^_^*)


お久しぶりです❤
母の退院から1ヶ月。
デイサービスに週2回通う生活に少し慣れてはきてくれたものの、
あいかわらず2人分働いているノイバラです。

ずっと我慢していたのですが、歯痛が我慢できなくなったので
今週から歯医者さん通いを始めました。

 
間隙をぬって、国立近美の「熊谷守一展」を見ました。


まずは腹ごしらえ。
初めて2階のレストラン「ラー・エ・ミクニ」に行ってみました。


パスタランチが2000円以上とは・・(・ω・;A


いろいろがんばったご褒美ということで。


サラダ。美しいです~。


パスタ。煮込んだ牛肉がたっぷりでおいしい~。
白い糸のようなのはチーズです。
見た目美しいけど、かき集めてパスタの上に載せ直すのがイマイチ。


デザート。紅茶と桃の味がします。


コーヒーも煎りが深くておいしかったです。


熊谷守一というと、赤い輪郭線の、身近な動植物の画を思い浮かべますが、
その特徴的な輪郭線の画が確立されたのは彼の60代からだそうです。

 
さらに庭の動植物ということになると体を壊して70代以降。
97歳の長寿だったからこそ残せた画ということができましょう。


始めはふつーの印象派風の画を描いていた守一。

 
裸婦、山の絵を描きこんでいくうちに赤い輪郭線を探り当てます。

 
赤といっても、画によって、また画の部分によって色、濃淡、太さも違うのです。
赤、朱、赤茶・・。
今回近くで観察して知ったことです。

    
にゃんこの画が13枚もあったの❤幸せ❤

    
お庭の動植物も単純化されていて、色がとてもきれいです。

  
所蔵品展会場、4階、眺めのいい部屋。
お堀が見降ろせます。


工芸館「日本の工芸展」。
工芸館見学料も守一展のチケット代に含まれているのです。

  
何度来ても、建物が素晴らしい。

   

  
時間が余ったので、お隣の国立公文書館の「江戸の花だより」にも寄ります。

  
江戸時代のボタニカルアート。

 
黄色い朝顔もあったそうな。
江戸の園芸熱、おそるべし。


長谷川雪旦ってこんな人だったんだ~。
江戸名所図会の挿絵を描いた絵師。
江戸名所図会は信綱先生も歌に詠まれています。


同じく雪旦の「江戸遊覧花暦」。
亀戸天神の藤。


長命寺のさくら餅。
向島界隈は昨年秋、訪れました。


隅田川の雪見舟。


ここで思いもかけぬ遭遇が!!


昭和12年、第一回文化勲章の書類に佐佐木信綱の名を発見!
藤島武二や岡田三郎助と並んでの受勲です。(美術の人しか名前を知らない(・ω・;A )
信綱は同年、芸術院会員にもなっています。

偶然たちよったところで楽しい体験ができました。






















映画「猫が教えてくれたこと」

2017-12-04 11:37:47 | 映画
みなさま、こんにちは(*^_^*)

あっと言う間に12月。
町はすっかりクリスマスの装いですが、
いかがお過ごしですか。

母が退院して10日ほどして、
ようやく少し落ち着きました。

「もとの生活に戻る」のではなく、
「新しい生活を始める」ことが必要となり、
母になじんでもらうのに毎日がバトルでした。

すっかり本人は元気になったつもりで
通院も自分で行くつもりだったようですが、
体力が落ちているので、多分、1人での外出は
数カ月先だと思います。
それまでは通院のつきそいが必要です。

家事も、本人にまかせておくと、
以前のとんでもない状態になりますので、
ほとんど私がやっています。
それが気に入らないらしく・・。

寒いのに薄着をして
たくさん暖房器具をつけようとしますので、
冬用の衣類にするように言ったり・・。

判断がとんちんかんな部分があり、
しっかりしている部分もあり、
時によっても違いますので、
うるさがられても一応全部チェックしないと・・。

・・という毎日ですが、
1週間ほとで、退院の興奮状態から冷めたらしく、
いつものお昼寝もするようになり、
だいぶ落ち着いたと思いますので、
ガスを使った料理は駄目だけど
ご飯は炊いてもよい、と
少し制限を解除しました。

電気ポットでお湯をわかしたり、
新聞を新しい新聞受けに届けてもらったり、
宅配弁当のシステムを理解してくれたり・・
新しいこともできるようになっています。
このまま、少しずつ自立してくれるといいのですが。

それで、ちょっとほっとしたので、
映画を見たり、図書館で調べ物をする余裕ができました。



ドキュメンタリー映画「猫が教えてくれたこと」


イスタンブールは猫の街なのだそうです。
のら猫というか、今の言い方でいうと「地域猫」が多いのです。


近代化でどんどん彼らが住める場所は減ってきていますが、
それでも、ネコの面倒をみる人たちがいて、
街かどでいろいろな猫の姿を見ることができます。


監督のジェイダ・トルンはイスタンブールで
猫に囲まれて育った経験を生かして
この映画を撮りました。


何匹かの猫が主人公になっています。

 
猫に関わった人たちの言葉がこころに沁みます。

 
猫が街にいる幸せ。


今あるものに満足する猫の生活は、
満足できずに不幸になっていく人間に
多くのことを教えてくれることでしょう。

ただの「猫かわいい」の映画ではない、
美しいイスタンブールの風景も楽しめる映画です。
猫好きなあなたに。