病院の待合室で本を読みながら、診察待ちをしていた時だ。
急に歓声がしたので顔を上げると、壁掛け大画面TVの前でWBCの日本チームの優勝に沸き立つ画面が放送されていた。そうか、勝ったのか。
大きな病院の待合室は、高齢者が多いせいか、野球に対しては熱心であるようだ。私も病院通いは長いが、本来静かな待合室がTV観戦で盛り上がったのを見たのは初めてだ。オリンピックやワールドカップでも、これほどの盛り上がりはなかった気がする。
やはり野球は日本人のなかに一番根付いたスポーツなのだと思う。平日の大病院の待合室は、高齢者と主婦で溢れている。それだけに、ここまで盛り上がる光景が見られることに驚かざるを得ない。
それにしても、筋書きのないドラマとはよく言ったものだ。最後の最後が、全米屈指の強打者のトラウトと、そのチームメイトでもある大谷の場面なのだから呆れてしまう。ちなみにトラウトって滅多に三振しない功打者であり、公式試合で三振を二回以上奪ったのはダルビッシュゆう一人だったと記憶している。
なお個人的には準決勝の対メキシコ戦の逆転劇のほうが感動しましたけど、優勝のかかった試合がアメリカ相手なのだから、これはこれで眼福な試合でした。
ちなみにこの日は、朝から夕方まで病院で検査漬けでしたが、けっこう気持ちよく終われました。検査結果はあまり期待できませんけどね。