![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/1c/c9826ff9ce4b19e43b734bba4b044c3a.jpg)
O夫妻は傍から見ていても気持のよい、とても羨ましい仲の夫婦だ
小屋に到着して、軽く飲むつもりのビールのピッチが上がり、まだ暗くならないうちから、その夜の宴の準備が始まった。今回は頼りになるO氏がいて、主婦業のベテランがいてくれる。面倒な水作りや諸々がみるみるうちに捗った。ただし酒のせいもあるが、鍋奉行がおかしな味付けをして、この夜の折角の団居(まどい)に水を差したことも白状してしおこう。ともかく飲んで語り、愉快に山の夜が更けていったことだけは確かだ。
一夜明けて、外は雪。雨かと見紛うような細かい結晶の雪が降っていた。前夜の酔いが抜けぬ頭で思案するのは雪下ろしのこと。なにしろ、古い安普請の管理棟も小屋も、例年にない早い雪の襲来で悲鳴を上げている。
さんざん苦労したあげく、やっと雪に埋もれた物置小屋を開け、スコップなど持ち出し、足元を気にしながら屋根に上がったまではいいが、その間も降雪は激しくなるばかり、イヤーとても一人、二人では手に負えないということになってしまった。特に山小屋「農協ハウス」は屋根の勾配が緩く、作業は容易なことではない。当面は、両棟とも雪がもう少し水分を含み、自然落下するのを期待するしかないようだが、ただ来るとき見てきたもっと急勾配の屋根でもドッサリとその上に雪を載せたままで、しばらくその気配はない。天気がよく、もう一日あれば管理棟ぐらいはなんとかなっただろうが諦めて、予定を早めて下山することにした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/9c/147646d98afb288a614e829dca2c9938.jpg)
それから二日過ぎ、山はまた雪降りのよう。またあの白い世界に帰っていきたくなるまでには、幾日が経つのだろう。
山小屋「農協ハウス」の冬季営業に関しましては、昨年の11月17日のブログなどをご覧ください。