入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

    ’17年「初夏」 (28)

2017年07月02日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

          背後の牛にご注目

 上に泊まった。朝早くから1頭の牛が何事か訴えているが、塩でも欲しがっているのだろう。
 さすがに昨日は、雨に祟られた牛たちが何とかしてくれろとばかりに近寄ってきたが、何もできない奴だと分かると、もう用はないとばかりにこちらを無視して、また濡れた草を食べ出した。なにしろ日に体重の12パーセントという大量の草を食べなければならないから、あれは大変な〝仕事″である。体重500キロなら60キロの草!
 下にいて、栄養価の高い配合飼料を食べてブヨブヨとした体型も、ここでは塩以外は牧草が全てである。何かの原因で2,3日草を食べられないと激やせしてしまい、そんな状態が10日も続けば呆気なく、死ぬ。ホルスにしても和牛にしても、よくあれだけの大きな図体を草だけで維持できるものだと感心する。
 今年の入牧頭数が極端なまでに減ったのは、病気が原因だった。7月に来る予定だった牛も法定伝染病に罹り最近になって、殺処分されてしまったと聞いた。
 世間では、新設予定の獣医学部が問題になっているが、大型家畜の病気については原因も、対策もはっきりしない病気がいろいろあり、まだまだこちらの研究は道遠し、はなはだ心許ないという気がする。なのに、肝心の獣医もあらぬ方向へ行ってしまう人が多い気がする。偏見だろうか。

 富士山が山開きしたという。実際は、ようやく山小屋が営業を始めたというだけの話で、富士山はいつでも登ることができる。
 富士登山では、山小屋に1泊(仮泊)しない登山を「弾丸登山」などと呼び、報道も一緒になって危険視するが、あんな混雑した粗末な小屋に仮眠することがそれほど安全につながるとは思えない。小屋の経営者も従業員も、「日本一のお山」に登る人たちの心情をもっと考えてやるべきだ。
 販売戦略に乗せられたヘルメットの着用もそうだが、山はそんなことで安全が守られるわけではない。中高年の森林限界を超えた登山はそれだけで、危険と認識すべきではないだろうか。

 雨の森も悪くない。キャンプ場及び山小屋の営業内容につきましては、「H29年度の営業案内」「続H29年度の営業案内」を参考にしてください。
コメント
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