
Photo by Ume氏
北アルプスが冬の装いに姿を変えた。登ってくる途中、落葉の進んだ落葉松の木々の間から、冠雪した白く輝く峰々が見えた。少し遠回りして、眺望のよい場所に行ってみると、広大な青空に浮かぶように穂高や槍が、さらに地平線の向こうに後立山の連山が望まれた。併せて、天気は文句のない快晴だが、どこからともなく忍び寄る冬の足音も聞こえてきた。きょうから11月。
約1ヶ月、正確には10月4日の夜から、通行止めになっていた芝平線がようやく通れるようになった。杖突街道の長藤にある芝平線の入口にはまだ通行止めの標識が仰々しく立っていたが、きょうから通行できるという情報は入っていた。地元民にだけ知らせて、まだ一般には通行止めのままにしておくのかと疑ったりしながら現場まで行くと、まさにこれから通行止めを解除しようとしているところだった。
また、100メートルあるかないかの舗装工事に1ヶ月を要した、千代田湖から枯木の頭を通る林道の舗装工事も、昨日で終了したことを昨夜帰る際に確認した。「千軒平」を迂回する道中の秋はなかなかのものだったが、「1ヶ月は長かった「」と、途中で出会った工事関係者に思わずは口をついて出た言葉は本音だった。

それにしても、芝平の谷は美しい。改めて、そのことを強く感じた。山室川の造った狭い谷の中には、もうすぐ終わる秋のすべてが詰まっていた。贅沢なまでの紅葉や色付いた木々の葉、岩を噛み流れ下る清流、忙し気に飛び交う野鳥、さらに青空の下ひっそりと静まり返った廃村すらも、秋の中に無理なく納まっていた。
今冬の小屋の営業を希望される方は、今から連絡いただけるとさいわいです。営業内容についてはカテゴリー別「冬季営業のお知らせ(29年度)」を参考にしてください。
枯れ葉の積もった山道を歩きに来ませんか。小屋もキャンプ場も充分に余裕があります。FAXでも予約や問い合わせに対応できます。ご利用ください。入笠牧場の営業案内は「入笠牧場の山小屋&キャンプ場(1)」
「同(2)」をご覧ください。