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Photo by Ume氏
コナシはもう一歩で蕾の赤味が消えて、真っ白な花に変わる。やはり、この好天のお蔭で今週末から来週にかけて見頃を迎えるだろう。問題は、果たして今年、どこまで開花の足並みを揃えてくれるかで、今年は期待できるだろうか。
コナシに続いて、クリンソウも咲き出す。この花の群生地が森の中にあるが、近年は鹿によって花の部分を悉く食い荒らされてしまう年が続いた。10年も前にはなかったことで、あの桃色の川のような大群落の花を見ることができるかどうかは鹿次第、ということになる。実に自然任せで運任せ、それも悪くない。
きょうはまだ里にいる。下で用事を済ませ、昼頃に上にいくつもりで、カッコウの鳴く声や小鳥の囀りを聞くともなく聞きながら、優雅な里の朝を満喫している。朝風呂に入るのは特別珍しいことではないが、きょうは余裕をもって入った。毎朝忙しい思いをして作る我が「牧場(まきば)の弁当」も、急ぐことはない。
「牧場の弁当」とは勝手に今思いついた名前だが、仕事が始まって1ヶ月半以上になるが、まだ弁当作りは続いている。感心である。食べることの中心が夜から昼に移ったため、弁当作りにはそれなりに熱を入れ、努力している。
夜は、食べるものが簡素になった分、お蔭で日本酒の熱燗が殊の外うまい。新緑の輝く森の中に入っていく喜びと、いまの酒のうまさは、「お母さんとお父さんのどちらが好き」と聞かれて困惑する子供のようだ。どちらも大好きだ。
まだ決めてないが、もしかすれば今夜は上に泊まるかも知れない。一昨日、鹿肉を冷凍庫に入れようとして、思いがけない"お宝"を発見した。営業を自粛している山小屋で、鹿にばかりに跳梁跋扈、傍若無人を許してはおけない、というのがこじつけた理由だが、骨犬HALは許してくれるだろうか。HALは老いた。
赤羽さん通信多謝。マツナミに敬服する人は「エンデュアランス号の漂流」を読みましたか。船長シャックルトンに比べ、かの国の船長はあまりに情けないことばかりです。人類の未来が心配になります。それでもあの国の人たちは、YESとNOがはっきりしていて、今回はその点に望みを繋げたいです。
本日はこの辺で。