入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’20年「夏」 (6)

2020年06月07日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 好天が続くが、それも今週の半ばまでらしい。きょうあたり、コナシの開花はかなり進み、大沢山はあと一息、小入笠の山腹には白い花の帯ができつつある。入牧の11日ごろから天気が崩れるようだが、そうなると、牛たちは新たな環境に慣れるまで苦労するだろうし、こっちも神経を遣うことになる。
 
 きょうは第1牧区に牛を追い上げる急な坂のカヤを刈った。放っておけば、そういう古い牧場の跡を見てきたように、やがて牧草地はこの草で覆いつくされてしまう。入笠牧場でも、何年か後の姿を暗示するようなカヤの繁茂した草地がいつのまにかできて、その一つがこの"追い上げ"である。
 乳牛の大切な乳房を痛めないようにと、何年か前に野焼きを試みた。ところが以来、これが却ってカヤの生育を助長させたのかも知れないという意外な結果を招いてしまった。あのような猛火の中でも、カヤだけはさらに生育の範囲を拡げることが可能なほど強かったのか、と思う。
 先人が苦労を重ねて切り開いた牧場も、今では放牧の範囲は狭まるばかりで、やがてこの景観は少しづつ新しい別な天然の姿に変わっていくだろう。どうすることもできないもどかしさ。(6月7日記)

 ゴンドラの営業が再開され、結構、県外から来る人が増えてきた。車輛も増えた。しかし、あまりコロナを気にしていないようで、マスクを着けている人は少なく、人気の少ない山の中では外してしまうのだろうか。大方の人がマスクをしているのは自分への感染防止策であり(WHOはその効果を認めていない)、他人に感染させないという(WHOはその効果を認めている)、マスク本来の用途をわきまえているのかどうか疑わしい。

 裏番長さま、登攀の終了点が入笠牧場だったという夢、本当に有難い夢です。あなたのように、この牧場を慕ってくれる人がいて、その人たちに自粛を強いるのは偏屈な管理人でも心苦しく感じています。
 実は濃厚接触ということは、こんな山の中でもかなりあり、一昨日は疲労した70代前後の登山者4名を沢入りまで軽トラで送って上げた際には、助手席に乗った女性はマスクをしていませんでした。昨日は、親しくしている写真家のIさんが突然やって来て、昼食を一緒にしましたが、氏もマスクをしていませんでした。
 この営業自粛、これが感染拡大を抑制するためのささやかな手段だと思っています。伊那市の関係する山小屋、中アの「西駒山荘」、南アの「塩見小屋」、同じく北沢峠の「こもれび山荘」も現在営業していないと聞いています。
 ただし、ここから"あの山”へ番長さまと登るのを止めているわけではありません。

 本日はこの辺で。
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