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牧場の北門近くまで登ってくると、いつものように中ア、御嶽山、乗鞍岳、そして北アの白い峰々が目に飛び込んできた。大気は澄み渡り、張りつめ、今日も文句のない晴天であった。そこまで来ると抜けるような青い空の占める割合が格段に大きくなるが、さらに第1牧区や大沢山へ登れば視界の半分は、まさに蒼穹と呼ぶにふさわしい大きな青い空がかぶさるように見えて、まるでその中に立つようだった。
今日も第2検査場の近くの罠に、大きな雌鹿がかかっていた。しかしすでに死んでいた。死臭もせず、どこの部位もいたんでいたり傷つけられた様子がないところを見れば、死後あまり時間は経っていない。ショック死だろう、それも朝方。
同じ罠でつい4日前にも雌鹿を1頭捕獲したばかりだが、このときは止め刺しをしたから、血がかなり出た。現場があれだけ荒れるとしばらく鹿も警戒するだろうと思っていたが、そうでもなかったことになる。鹿の習性を語らせれば、まさに十人十色。我々人類と同じく、いろいろな鹿がいると言えばよいのか、はたまた鹿についての調査・研究がまだまだ足りないということなのか。
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やはり今回の3連休、ゴンドラ運休は整備のため止む得ないとしても、富士見町が入笠に至る道路を通行止めにしたことについては、いろいろな人から不満・批判が出た。沢入のゲートにでも、雪対策をした上で登るよう注意書きを設ければ、それで足りた話だろう。せっかく好天にも恵まれた今年最後の3連休、行政の側にも言い分はあるだろうが、やはり対応を誤ったとの批判は免れまい、民間の企業ではないのだから。それでも今日は、家族連れが幾組も沢入から徒歩で登ってきたし、関東方面からの車を伊那側で何台も見かけた。
かんと氏TBI氏は、「天気予報がはずれてくれたお蔭で」よい天体写真が撮れたという。12月も道路の状況が許せば、新月〈22日)前後に来るとのこと。彼らに合わせてやってくれば、天文に関するいろいろな面白い話を聞きながら、冬の星空を楽しむことができる。
山小屋「農協ハウス」の冬季営業に関しましては11月17日のブログをご覧ください。