「ゆず巻き」
主な伝承地域 県全域
主な使用食材 ゆず、大根
歴史・由来・関連行事
冬の群馬は、山地を越えて降りてくる乾いた風「からっ風」が吹く。また、冬の時期は雨も少ないため、乾いた気候となる。そのため、乾燥した空気を活かしてこんにゃくや芋、柿、大根などを干す文化が栄え、干し柿や切り干し大根、芋がらなどが豊富に作られている。そんなからっ風の文化が生み出した郷土料理の一つが、干した大根でゆずの皮をぐるっと巻いて作る「ゆず巻き」。冬の食材を使った季節の行事食だ。
食習の機会や時季
ゆずや大根が出回る冬の時期によく食べられている。主に祝い事の際に供される。おせちを作る際には、「紅白なます」の代わりにゆず巻きを入れることもあるのだという。保存がきくために、冬の家庭料理としても重宝されていた。
飲食方法
せん切りにしたゆずの皮を、天日干しにして薄く輪切りにした大根で巻く。その後、酢や砂糖を合わせたものに数日間漬け込んで完成。群馬では大根で巻くほかにも、エリアによっては干し柿などを活用する場合もある。
保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
現在もお正月などの祝い事の際に、各家庭で作られている。昔のように天日干しをするだけでなく、塩を振って室内に置いておくことで、水分を抜いて作ることもあるという。
*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/32_25_gunma.html より
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