〈リバイバル・アーカイブス〉2021.10.4~10.18
原本:2016年10月21日
【足跡化石】
2016.10.19. 9:53 富田林市新堂 石川河川敷(左岸)にて
2016.9.20.に大阪府に最接近した台風16号により石川は増水し、石川の河川敷の地層面が水に洗われ、新たな地層面が見ることができるようになっています。その結果、新たに100万年前のアケボノゾウの足跡化石が出てきているようです。
1ケ月前に比べ表面が乾燥し、円形の直径30~40cmの複数の足跡化石がよくわかります。
なかには、ゾウの蹄の跡がはっきりしているものもあります。この足跡化石は左斜め上に蹄の跡がありますね。その方向に歩いて行ったのがよくわかります。
蹄の形状より、矢印の方向に進んでいったのがわかります。
金剛大橋から見た、アケボノゾウ足跡化石発見地点
拡大すると、こんな感じです。台風などでかなり増水した時、水に浸かります。
対岸の中州から見た発見現場。後ろは清水町の府営高層住宅。
100万年前の大阪層群の地層。段になっている硬い部分は粘土層。砂層-シルト層-粘土層の互層になっていて、粘土層よりやわらかい砂層が浸食され、表面に粘土層が出てきています。
黒い部分は植物の炭化した層
この地点で初めて炭化層面が見つかりました。
樹幹部分や木の根と思われます。
青緑色の含還元鉄粘土層と、赤錆色の含酸化鉄粘土層がみえています。
堆積当時の環境によって、粘土層に含まれている鉄分が酸素の多い条件では、酸化数の多い赤サビになり、逆に酸素が結合しにくい条件では酸化数の少ない酸化鉄になるため、それを含む粘土の色に表われてきます。
波状漣痕と思いきや、実は数年前に川底を整備した時に、ブルドーザーが川底を削った時にできた刃先の跡であることがわかりました。
そういえば、等間隔の平行な跡が行く筋もいろんな方向に走っているので、波状漣痕でないことがわかりますね。
砂を除けば、さらにいろんなことが見えてくると思われます。
川面では、多くの鳥が。
小動物が多く、生活しやすいのでしょう。
井堰を昇る小魚を狙うアオサギ
捕まえた!やや大物!!
左奥に見えるは二上山。右手前の地点も足跡化石発見地点。
場所は下天溝(しもあもぞ)井堰下の右岸になります。
2014年の発見では、ボコボコあいていたのですが、わかりにくくなりました。
円形に少しへこんだ影がいくつもあるのがわかりますでしょうか。
これなんかはわかりやすいと思います。
雄大な景色が広がります。
橋の上からは、小魚や大鯉はたくさん泳いでいるのが見えます。
【化石木】
2016.10.19. 富田林市錦織東2丁目 石川左岸
石川流域で、100万年前のゾウ・シカの足跡化石と立木化石群の発見を記念して建てられた案内板。
現在は水に浸かっていますが、この辺りに2013年に発見された立木化石木群があります。
現在下流の深溝井堰の風船ダム(ゴム引布製起伏堰)が満水のため、化石木が見えません。
このあたりが幹回り4.5mを越える大きな針葉樹の立木化石のあるところです。
うっすらと写っているのですが、見えますでしょうか...
発見時はこんな状態でした。2013.6.5.(ポイントA)
ここは別の地点。ここも水に浸かっていますが、よく見ると...
真ん中が空洞になった樹幹が確認できます。
発見当時はこんな感じでした。(ポイントC-4)
ダムの水位が下がれば、また化石木が顔を出すと思われます。
化石の保存という意味では、水に浸かっている方が、いいのでしょうけれど...
関連記事:あらたな足跡化石?ー台風16号のあと 2016.9.23.
石川化石木 C群 2014.9.13.
2016.10月21日 (HN:アブラコウモリH )
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