アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

日米を問わず、政治家は「票」が命

2011年04月12日 | Weblog
「ゆすり発言」で物議をかもした、沖縄総領事だったメアさんの日本語能力が素晴らしい。
 日本語が堪能でなければ、駐日大使や総領事になれないのか?あながちそうではない。では、日本から世界各地の大使館、総領事館のトップとして派遣される方々は…?程度の差があるなどというと失礼ですが、外務省入省時からの研修(世界各地)で、かなりおできになる。英語については、ネイティブとまではいかなくても、洒脱なジョークを言える人も少なくない。

 マサチューセッツ州の州都、ボストン市の名誉総領事だったことがある「Hogenさん」が最近書かれた文章を読んで、笑ってしまいました。
 
 名誉総領事として着任した場合、ボストン市長に挨拶に行くのが礼儀。ところが、前任者のT名誉総領事(この方は、ロシアが御専門)から、「ボストン市長には困ってしまう。表敬訪問に応じない」との話。かといって、新任総領事として表敬訪問をパスするわけにもいかず、申し入れをした。
 どうせダメだろうと思っていたら、「どうぞ」という返事が来た。ボストン総領事館開設以来初めての出来事だったという。
 訪問したところ、市長さんの様子がおかしい…。気さくな人柄はうかがえたが…何かおかしい。

 そこで、Hogenさん…失礼、Hogen新任名誉総領事さんは、ピンときた。
 ボストンはアイリッシュ系がやたら多い。(レッドソックスは「赤」だが)セルティックスのチームカラーは、「緑」。つまりアイリッシュの色。市長さんも、アイリッシュ系。アイリッシュ系に「Hogen」という姓は多い。(Hogen新任名誉総領事さんは、もちろん日本人)Hogenの漢字表記は、「法眼」。市長は、「Hogen新任名誉総領事を、勝手にアイリッシュ系と思い込んだ。自分と同じアイリッシュ系が日本の名誉総領事になって赴任してきたと勘違いし、表敬訪問に応じた。の本の名前が欧米の名前と同じ音であるケースであるものです。「ケン」「ジョー」「ユウジン」「マリ」「サラ」・・・。名字は、稀ですけどね。

 市長に(アイリッシュだと思ったのでしょうと)問いただすと、笑顔で、「Yes」。そのあとの、Hogenさんのセリフ…
 「残念でしたね市長さん。コイツに会っておけば南ボストンあたりから50票ばかり入ると思ったのでしょう!」
 大笑いになり、二人は大の仲良しになった。めでたし、めでたし。郷に入っては郷に従う語学力が大切。日本人のこのような活躍の積み重ねが、「トモダチ作戦」につながっている。あながち外れていないでしょう?