アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

独り言は、認知症の周辺症状か?はたまた薬の副作用か?

2013年08月02日 | Weblog
 「程度の低い精神科医の投薬…今、全国的に問題になっているんだよ(高知のてっちゃんがメールで教えてくれました)」
 今、このことを、しみじみと感じております。

 「アリセプト」「メマリー」「抑肝散」…認知症の人を介護した経験がおありの人なら皆さんが御存知の薬。
 で、わが家で介護している89歳、要介護4の義母を公立総合病院の精神科へ連れて行ったのですが…。
 連れて行った理由?まず歩行困難。目をつぶってうなだれて、「えーっ、えっ」という咳払いのような、吐き出すような声を四六時中出している…。

 処方されたのが、アリセプト。
 な、なんと、目があいた!その目は、怪しく険しい興奮状態。大人しく、言葉遣いも上品だった義母の一人称は、「わたし」から、「オレ様」に変わった。二人称は、「オメ(または、オメエ。オメもオメエも、オマエが訛ったもの)」である。豹変というか、超豹変!「バカヤロウ!」「アホ」「コノヤロウ!」などの罵声が、彼女から発せられる言葉の9割を占めるようになった。

 この様子を精神科医に訴えたところ、次に追加で処方されたのが、「抑肝散」…しかし、罵声の連続に変化はなかった。
 その次に追加で処方されたのが、メマリー。
 激しく興奮するようになり、パンチ、キックなど攻撃的な行動に出るようになった。「バカヤロウ!」「アホ」「コノヤロウ!」「こんな不味いもの食えるか!」「こんな苦い薬を飲めというのか!オメが飲めコノヤロウ」…気を失うのではないかと思われる程の激昂ぶり。これらは、薬の「副作用」に明記されていることとほぼ同じ!これほど激しい副作用なのですから、投薬中止にすべきだと私は思うのですが…。

 診察に行き、「メマリーでは改善されません」と、訴えました。なんと、さらに薬を追加するという!固辞しましたよ!冗談じゃない。症状は酷くなる一方…で、薬漬け…。てっちゃんの指摘通り。

 独り言が頻繁に…
 「バカヤロウ!」
 「誰がバカだってよぅ」
 「オメよ、オメがバカだ」
 「アホ!コノヤロウ!」
 これが、独り言での対話例。だけど、薬の副作用に、「独り言」は、ない。

 独り言(独語)の分類は…(現代精神医学事典 弘文堂)
 1 「退行的」要素…金づちで指をたたいて思わず毒づく…似た例に、「ハ、ハ、ハックション!」と大きなクシャミをしたあと、自分で「コノヤロウ!」というおっさんがいます。「ハ、ハ、ハックション!コノヤロウ!」…です。
 2 「個人内」要素…忘れぬよう番号を口ずさんで電話をかける…あるある。
 3 「個人間」要素スピーチの予行演習のような…あるある。

 老婆の独り言、退行的要素そのものですね。診察で、このことをいうと、待ってましたとばかりに、薬が追加されますね。認知症の人の自宅介護は、出口が見えません…。