アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

日本人にもっとも身近な動物は…ウサギだった!

2013年08月04日 | Weblog
 今年感動したことのベスト10に入る出来事が!
 少年団のキャンプ引率で、山の中に行ってきました。6時に起床、ラジオ体操をすべく広場へ行ったところ、子ども達が叫びました。

 「あっ!なにかいる!」
 「鹿だ!」
 「いや、カンガルー?」
 「狸かなあ?」

 なんと、そこにいたのは、「野ウサギ」でした。立派な成体でした。野ウサギを目の当たりにする幸運など全く気づかない子ども達は、こともあろうに追いかけました。もちろんウサギは逃げます。その力強いこと!素晴らしいものを見せていただきました。

 「逸」という漢字を教える時の国語の先生の決まり文句…捕らえようとした兎(ウサギ)が逃げて「逸」という字になった。
 子どもの時分の冬の楽しみは、「カケス捕り」と、「兎捕り」でした。カケスは肉が少ないので、食用にせず、飼って楽しみました。九官鳥のように、声マネ、音マネをするので面白いのです。
 兎はもちろん食用。もっとも、仕掛けたワナを見に行って、「おっ!かかってるぞ!」となったときは、大半はすでに死んでいます。飼いようがない。こう書くと、随分捕獲したように感じられるでしょう。実際は…エヘヘ。
 ワナの近くまで足跡はあるのですが、逃げられてしまう…正しく「逸」。
 逸材、逸足、逸品、逸楽、逸話、散逸…みな、兎に関係がある。兎ではなく、狐でも、狸でもよかったんじゃないかって?無理無理。兎でなければつじつまが合わない。日本人にとって、最も身近な動物だったからです。古事記に、狸が出てきますか!因幡の白兎などは、古事記の代表的な話ですよ。フィリピンの古い話が起源ですがね。

 逃げた兎は、「逸」。では、捕まえた兎はどうなるんだって?捕まえたら(生きている場合)どうしますか?囲いへ入れます。囲いをあらわすのは、「冂(けい)」。冂の中へ兎を入れます。できあがる漢字は、「冤」。冤罪は、「囲いに閉じこめられて動けない。ウソの自白をして、なんとか囲いから出たい」…冤罪一丁上がり!

 兎は、月にも住んでいるし、古事記にも登場する…侮れませんなあ!
 そのウサギの野生の姿を見ることが出来た…早起きは三文の徳…金銭には代えられません。ただ、子ども達が中々寝なかったものですから、私の目はウサギの目でした。