アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

「へ」をかけられるまえに「へ」が逃げるってば!

2020年09月21日 | Weblog
 台風10号、九州に甚大な被害を与えました。被災された方には、お気の毒としかいいようがありませんで…一日も早い復興をお祈りいたします。
 で、鹿児島県の島、「十島村」や「三島村」では、住民が島外へ避難した。
 なぬ?「十島村とは、島が十ある村なのか」って?う~ん、有人島7と無人島が4からなる村なのですがね。足し算しても「十」にはならないね。これを、鹿児島気質と言っちゃあ叱られるかな。鹿児島気質を最もよく表していると思われる「てげてげ」。標準語に直すと「てきとー」ってことです。
  鹿児島弁というか、薩隅(さつぐう)方言というか(鹿児島県が、かつての薩摩国と大隅国にあたることから、薩隅)。私的に、衝撃的におもしろいのがありまして。
  「灰」は、「へ」。「蝿」は、「へ」。そして、「屁」はもちろん「へ」。なのです。なぬ?「また、屁で何かを飛ばす話を書くのか?全く屁が好きなんだからぁ」って?まあ、なんとでも言ってください。
 「へをへで飛ばす」・・・「灰を屁で飛ばす」ってこと。これは鹿児島県人でなくてもできそうですね。
「へでへを気絶させる」・・・「屁で蝿を気絶させる」こ、これは、相当濃度が高いメタンガスを発生させることができる人でなければ無理。薩摩芋を食べていれば、「へでへを気絶させられる」でしょうか?
 「へにへとへをかける」・・・「蝿に灰と屁をかける」…かけられる前に「へ」が逃げると思うがね。
  「灰」も「蝿」も「屁」も、発音は、「へ」。鹿児島の人はどうやって聞き分けるか?「へ」には違いないが、「微妙な発音の違いがあるので、なんの問題もなく聞き分けられる」という。耳が「へ仕様」になっているらしい。
  鹿児島弁は、薩隅(さつぐう)方言、語韻の踏み方や間の取り方、言い回しなどが、他の方言と大きく違う。
 そこでよく言われるのが、「中央の言葉とは全く異なる言葉を使うことで情報の漏れを防ぎ、幕府の隠密の侵入を難しくするために、薩摩藩が意図的に自国の言葉を作り替えた」という説。鹿児島弁人工言語説。この説、真偽のほどは不明なのだそうですが、幕府の隠密が、「へにへとへをかける」と、耳にして意味がわかるとは思えない。つまり、「隠密対策で作った言葉説」を支持しますね。
 「伊賀の影丸・七つの影法師の巻(横山光輝)」にも、薩摩藩の優れた戦略性、手強さを盛り上げるエピソードとして、鹿児島弁人工言語説が載ってますけどね。