バッタモンのポタリング日乗

松本在住の自転車散歩・鉄道・旅など雑多な日記
  

九州紀行その8:三角線に乗る

2025-02-17 22:17:41 | 

 夕方の熊本駅は家路に急ぐ人たちや大きなスーツケースをゴロゴロ引きずる観光客でいっぱい、駅前の路面電車乗り場も長蛇の列だ。こんな時は200メートルくらい手前の乗り場まで歩いて行って乗る手を使う。スーパーホテルにチェックインして部屋に入るとびっくり、シングルルームサイズなのに二段ベッドだ。下段はセミダブルで上段はシングルなので3人は寝れる。これもインバウンド需要による苦肉の策か?

 一休みして、夕食をどうしようか?以前来た時に入った地元常連さん御用達の居酒屋も良かったけれどちょっと遠い。チェックインの時に覗いたホテルの食事処「旅彩」が良い雰囲気で、メニューもかなり充実していたし疲れてもいたのでそこに決定。最近お気に入りのキリンクラシックラガーで喉を潤し、信州人がわざわざ熊本で食うこともない馬刺し、好きな揚げ出し豆腐などなどを肴に熊本の地酒高森町の「れいざん」をいただき、高菜ごはんと熊本名物だと言う「だご汁」で〆る。最近は浴びるほど飲まないので安上がりだ。ホテルの大浴場でまったりしてからこの日も寝落ち。

 一夜明けて、昨日は早めに南阿蘇鉄道から熊本駅に戻って三角線に乗る予定だったが、乗り間違えのトラブルで時間が無くなったので今日に持ち越した。三角線は宇土駅から三角港へ行く盲腸線だが、熊本駅発着で宇土駅までは鹿児島本線を走る。所要時間は約1時間。海沿いに出ると右手に雪を頂いた雲仙岳が海を隔ててどっしり構えているのが想像以上に良い車窓風景だった。時々現れる、並走する道路沿いに植えられたヤシの木も南国情緒をかもし出す。

 天草の教会風に造られた三角駅は水戸岡鋭治氏のデザインだそうで、鄙びた港町の中で異彩を放っている。道路を挟んだ海辺の公園には三角錐の展望台がありその傍がフェリー乗り場になっていて、かつては天草や島原へ多くの船便が出ていたそうだが、橋ができた今は僅かな便しかないようだ。螺旋階段で展望台に上がって天草の島々や漁船、釣り人などをしばし眺める。山国の人間には久々の潮の匂いが心地よい。1時間ほど周囲をぶらぶらして、海上保安庁の巡視船や三角牡蠣として有名らしい牡蠣の収穫作業など見て熊本駅に戻ったのは10時頃。そのまま熊本城へ足を運ぶ。天守閣は綺麗になったが石垣や櫓は応急処置したところばかりで完全復旧にはまだまだかなりの年月がかかりそうだ。中国語や韓国語が飛び交う中駆け足で見学し、駅に戻って帰りの新幹線の時間まで生ビールと焼き鳥などで昼飯。13時42分の「さくら」に乗りこんで松本まで7時間の電車旅だ。とりあえず新大阪までは居眠りしていこう。  完                                                        

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九州紀行その7:高森町で昼食を

2025-02-17 08:41:11 | 

 高森駅に近づくと列車は大きく左にカーブして阿蘇五岳を正面に見るようにホームに入っていく。右に見える噴火で頂上が吹っ飛ばされてギザギザした山は根子岳で高森町のシンボルだそうだ。ちなみに根子岳、高森町は信州にもあり名前に親近感を覚える。ホームには数人の観光客が入線シーンを撮ろうとスマホや一眼レフを構えている。駅舎は2023年に建て直されたということでデザインもすっきりしていて綺麗だ。一角には100人を超える日本を代表する漫画家たちの応援メッセージの色紙が展示されているが、じっくり見るのは後にして先ずは昼飯食べるところを探す。

 ネットに頼って食堂を探すと良さそうな所があった。小さな町では駅を少し離れると歩いている人をほとんど見かけなくなるがここも同じだ。駅から6,7分歩いて店の前に来ると暖簾が出ていないのでやっていないかと思ったが、電気がついているので戸を少し開けるとテレビを見ていた初老のご夫婦が「いらっしゃい」。おお、やってるじゃん。ビールとモツ煮定食を頼み昭和の雰囲気満載の店内を見渡す。味は普通でもこの雰囲気が良い調味料だ。

 昼飯後、目的のひとつであった未成線の「高森湧水トンネル公園」へ行く。今は廃線となってしまった宮崎県側の高千穂線に繋げる計画で、トンネルを掘っているときに毎分36トンの大量出水に見舞われ、工事を断念してその跡を公園にしたものだ。それが昭和50年ということで、国鉄が大赤字に陥っていた時にも将来的に廃線となるような所に大金を使っていたんだとあきれてしまう。入場料は300円。とうとうと流れる用水の両側に一方通行の幅1.5メートルくらいの歩道があって550メートル部分まで行くことができる。突き当りの封鎖された壁からは滝のように水が流れ出ている。中はイルミネーションも施されキラキラしていて明るさは心配ないが、昼にビールを飲んだので足元がふらつかないように気を遣う。帰り際受付の人に聞いたところ、年に1,2人くらいは用水に落ちる人がいるそうだが冬には落ちたくないものだ。とりあえず無事に出ることができてほっと一息。

 駅に戻って上りの列車待ちの間、漫画家の色紙を見たり隣接の交流施設でコーヒーを飲んだりして時間を潰す。発車待ちをしている16時38分の上り列車に早めに乗っていると、そのうち高校生がぞろぞろと乗ってきた。夕方でも1時間に1本しかない列車で通学するのは大変だろうが、列車が動き出すとそんなことは関係ないようにあちこちから楽しそうな話声が聞こえてきた。 続く                                                                                                                                                                                                           

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九州紀行その6:南阿蘇鉄道に乗る

2025-02-16 15:23:56 | 

 九州の夜明けは遅く、もうすぐ7時だというのにまだ暗い、松本より30分以上は遅いだろう。鹿児島中央駅6時42分発の新幹線各駅停車「つばめ」自由席に乗り込む。つばめは座席背面や内装に木を多く使った水戸岡鋭治氏デザインの車両で何となく落ち着く。新幹線通学する制服を着た高校生が途中で乗り降りするのを見て、そういえば今日は平日だったんだ。新八代を過ぎて熊本平野に入るとトンネルも無くなり明るくなった八代海の彼方に雲仙岳が見える。約1時間で熊本駅、今日は南阿蘇鉄道に乗る予定だ。

 熊本駅の吉野家で朝牛定食を食べて肥後大津へ行く列車の時間を再確認「8時48分」。この数字が後でチョンボを招くことをこの時点では知る由もなかった。待合室で時間調整してから乗車ホームへ行くと電光掲示板に8時48分という文字が見えたので入ってきた電車に乗り込んだ。シートに座り車内アナウンスを気にすることもなくスマホでヤフーニュースを見始め電車はほどなく発車。しばらくして、ん??八代行き?何と豊肥本線に乗るつもりが鹿児島本線に乗ってしまったのだ。両方とも発車時刻が8時48分でホームも同じ面だったので時間表示だけチラ見して乗ってしまった。どっちみち立野から予定していた時刻の南阿蘇鉄道に乗れなかった場合は2時間後になってしまう、ここで焦って降りても仕方ないのでしばらくこの先まで乗ってみることにした。以前旅先で知り合ったJRの株主さんから、使いきれない株主優待券の一日フリー切符を送って頂いていたので金銭的ロスはない。宇土で下車して熊本に引き返す。そんなトラブルもあり立野から南阿蘇鉄道に乗ったのは12時8分で2時間以上のロスだった。

 立野で南阿蘇鉄道に乗り換えた乗客は思いのほか少なく10人もいなかったのは平日だからだろうか。出発してほどなく第一白川橋梁だ。高さが60メートルありこの路線の見どころのひとつでもある。運転手が徐行運転しながら前回と同じくらいの地震が来ても大丈夫だという説明をしてくれたが、橋は大丈夫でも車両は落ちるだろう。早く渡ってくれ! 橋梁からすぐに外輪山を貫くトンネルに入り、出れば阿蘇カルデラの雄大な風景が広がり、左に阿蘇山、右に外輪山を見ながら一両のディーゼル車がのんびり走る。途中、レトロ駅舎の長陽駅、日本一名前の長い駅「南阿蘇水の生まれる里白水高原駅」、上白石萌歌さんのキリン「午後の紅茶」のCMロケ地となった見晴台駅なども見どころだ。約40分で終点高森駅に到着。  続く

                                                           

見晴台駅

高森駅

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九州紀行その5:鹿児島(で)ラーメン

2025-02-16 07:38:44 | 

 鹿児島中央駅に戻ったのは18時42分。駅近くのホテル「タイセイ」に荷を下ろす。この時期はシーズンオフなのだろう、インバウンド需要でやたらホテル料金が高騰している昨今4,500円とは嬉しい料金だ。とにかくシャワーがあって寝れればいい。

 鹿児島市は人口60万人弱と思ってたより大きい街だ。ひと休みしてから飲み屋の集中する繁華街の天文館通りへ行ってみることにした。大きな川の橋を渡ると、コートを翻して誇らしげな大久保利通の銅像がライトの中に浮かび上がっている。鹿児島といえば利通さんより西郷どんだよなぁ。適当に横道に入ったりして20分近く歩いたろうか、天文館通りまで来るとやはり飲み屋がたくさんあり賑やかだ。早速居酒屋探訪を始めるがどうもいけない。何軒か覗いてみたが若者向きの賑やかだったりお洒落な店ばかりでこれはと思うような店は見つからない。基本的にネット情報には頼らず歩いて探すのだが、大きな都市の繁華街では大抵若者や観光客相手の店ばかりで吉田類の酒場放浪記的なオヤジに優しい店にはなかなか出会えない。今まで当たりの居酒屋はほぼ中小都市だった。そんなこんなで腹もかなり空いたので、来る途中に見かけて保険としてチェックしておいた全国展開するチェーン店の「来来亭」に行くことにした。

 初めて入るチェーン店だがメニューが結構あって腹を満たすということだけなら十分だ。カウンターに腰を下ろし、生ビールお得サイズとギョーザ、手羽先、キムチをタブレットで注文する。ビールで喉が潤った後は角ハイボール濃いめを追加し試食用の梅干もかじる。最後にラーメンで〆。あっさりスープにコクのある背油を入れたスープという触れ込みでこれはこれで旨かった。最初他の客が食べているのを見た時には麺が細いゴム紐みたいな感じだったが、食べてみるとこのスープにこの麵はありだろうと納得。好みは人それぞれだが自分的には旨いと思った。これで3,000円弱、侮るなかれチェーン店。変な居酒屋で頭の中での計算と会計が結構違っていて、オイオイお通しいったい幾らなんだい?という後味の悪いこともない。一応、鹿児島(で)ラーメンを食べたということで・・・                                                  

 ホテルへ戻ってポケットに入れておいた万歩計を見ると2万歩を超えていた。寝落ち確定だ。         続く

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九州紀行その4:鰹を逃がす

2025-02-15 08:47:19 | 

 指宿枕崎線はとにかく揺れることで有名だ。そのうえ沿線の所々にジャングル状の茂みがあり車両が揺れると草木が車体にビシバシ当たることがある。営業係数が2023年度1,544つまり100円稼ぐのに1,544円かかる赤字路線で、JR九州としてはあまり金をかけたくない路線なのだろう。将来的には山川~枕崎間は廃線になるかも知れない。線路に並走する道路を車が列車を追い抜いて走っていくのが車窓から見えた。

 開聞岳は地図を見るとイボのようにそこだけポッコリ海に突き出している珍しい地形だ。しかも列車が走っている位置に関わらずどこからでもあの甘食状の整った形を見せている。日本中の何とか富士の中でも1,2を争う美形だろう。そんな開聞岳を眺めつつ枕崎までは約1時間、途中駅で乗り降りする乗客はほとんどいない。

 枕崎に到着すると空は明るいのに突然雨が降り出してきたので近くの観光案内所に退避。置いてあるパンフレットなど見ていると程なく止んだので写真を撮りながら街中を散策、知らない街を歩くのは面白いが鰹節の看板と歩道の所々に設置されたアート作品が目につく以外あまり興味をそそられる所はない。港の方へ行けば鰹節工場なんかがあって面白そうだが帰りの列車が1時間後なので行ってる時間がない。で、意外と面白いのが地元のスーパーマーケット。ということで駅近くのタイヨーという店に入って鮮魚コーナーを覗いてみると、さすがに信州の山国とは違って魚の種類が豊富でなおかつ新鮮そうだ。やはり地元の鰹の刺身やたたきが旨そうだったけれど買って帰るわけにもいかないので目で味わうだけ。でも、あとで考えたら刺身と缶ビールでも買ってどこかその辺で食べることができたなぁ、と鰹を逃したことを後悔。駅前のトイレが鰹船を模したものだと気が付いたのは帰りのホームから見たときだった。

 15時54分の鹿児島中央駅行に乗り込んで今夜の宿泊地の鹿児島市内に戻る途中、陽が落ちてきてちょうど開聞岳の頂上がダイヤモンド富士のように輝いた。   続く

 

 

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九州紀行その3:最南端駅は観光地

2025-02-14 22:51:52 | 

 ホームに降り立ち開聞岳に向かって走り去る列車をビデオに収めようとするが人が多くてうまく撮れない。ほとんどの人が車で来て、列車、開聞岳、菜の花の三点セットを写真や動画に収めようとひしめき合っていて中国語も耳に飛び込んでくる。そして列車が去るとホーム上の端に建っている日本最南端駅の碑の横でお約束の記念撮影だ。人が少なくなったところを見計らって自分も近くにいた夫婦連れにシャッターを押してもらい、お返しにツーショットを撮ってあげる。

 駅前には菜の花にちなんだ黄色いポストがある駐車場と道路を挟んで「かいもん市場久太郎」という店がありいろんなお土産を取り揃えて賑わっている。どうも指宿の漬物製造会社がやってる店の様で製造元久太郎と書かれた漬物もたくさん置いてある。ちょうど昼飯時で食べ物を物色したが腹を満たすようなものはなさそうなので持っていたコロッケパンとどら焼きで凌ぐ。カップラーメンとお湯でもあればと思いつつ一応記念に400円の小さな水彩画の額とミニ漬物パックを買った。これから枕崎へ行く予定だが、まだ時間があるのでグーグルマップに載ってた2010年夏の青春18きっぷポスターの撮影地となった踏切まで行ってみることにした。この辺りは豆の生産が盛んなようで、一面に広がる畑には青々としたソラマメやスナップエンドウがたわわに実を付けていた。空からはひばりのさえずりが聞こえるが時折吹く風は結構冷たい。15分ほど歩いて目的の踏切に到着。さすがにここまで来る人は誰もいない。開聞岳に向かって真っすぐに伸びる線路の風景はここまで来た価値十分ありだ。列車が走るところを見れればさらに良いのだが何しろ本数が少ないので帰りが夜中になってしまう。

 駅に戻って13時47分の枕崎行きの到着時間が迫るとホームでスマホを構える人が次第に増えてくる。停車した列車から十数人ほどが降りてきて自分を含め数人が乗り込んだ。     続く

 

 

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九州紀行その2:日本最南端駅とうちゃこ

2025-02-14 08:39:28 | 

 枕崎行の列車が入線し30~40人の乗客が乗り込みパラパラと席を取る。自分は最後尾に陣取り、立ったり座ったりして後方に流れゆく景色を眺めることにする。それにしてもう何か月も洗車をしてないように窓が汚く、外の景色がソフトフォーカスのようなのは桜島の灰がくっつくせいなのだろうか?

 この路線に乗るなら席は海側に限る。錦江湾の彼方には噴煙たなびく威風堂々とした桜島とそれに連なる大隅半島の山々、そして海と空が青のグラデーションを描く。指宿近くまで列車がカーブを曲がる度に桜島が横に見えたり後ろに移動したりして見ていて飽きない。ディーゼルの音を響かせ走るキハ47に思わず六角精児バンドの歌「ディーゼル」が脳内でヘビロテする。途中の宮ヶ浜駅近くでは長渕剛ゆかりの地というでかい看板が目についた。なんでも母親がこの地の出身で子供の頃ここで海水浴などして遊んだらしい。またグーグルマップを見るとかつてネッシーをパクったイッシーが生息すると話題になった池田湖も西へ10キロくらいだ。

 指宿は有名温泉地だけあって何人かの乗客が下車。残った少ない乗客のほとんどはここから3つ先の日本最南端駅の西大山駅を目指しているのだろうか?次の山川駅から列車の本数はぐっと減って枕崎への下りは一日7本となってしまう。そしてこの列車の次は2時間後だ。やがて目の前に開聞岳が全貌を現し真っすぐに伸びた線路の先に最南端駅が見えると、驚いたことに小さなホームはスマホを構えた人たちでいっぱいだ。

 列車は警笛を鳴らしながらホームに滑り込む。

                                                    続く

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九州紀行その1:初薩摩でごわす

2025-02-12 23:53:27 | 

 まだ薄暗い朝、もうワンランク防寒性の高いウェアにすれば良かったかなと思いつつホテルから駅へ向かう。今季最強かつ最長寒波がまだ日本列島に居座っているのだ。昨日は午前中仕事があったので午後の「しなの」「のぞみ」と乗り継ぎここ岡山駅近くのホテルに前泊した。

 朝6時51分の鹿児島中央駅行「みずほ」に乗り込みほっと一息つく、九州新幹線に乗るのは8年前の地震後の熊本を訪れた時以来だが全席2列シートなので広くてとても快適だ。コンビニで買いこんだ朝食のパンをかじりながら明るくなってきた車窓に流れる風景を眺める。房総半島もそうだったけれど暖かい地方に行くと目立つのが竹藪だ。かつては生活用具の材料などに利用されていた竹林も手入れが行き届かなくなるとあっという間に周りに侵食し広がっていく、竹藪の蔓延る風景はどうにも美しくない。

 九州に入るとトンネルの数や遮音壁が一段と増えてなかなか車窓風景を楽しむことができないのでウトウトまどろんだり、ネットサーフィン(死語か?)したりで時間をやり過ごす。それでも時折見える景色に目をやると遠くに雲仙岳が霞んで見えたり八代海に浮かぶ船などが見えたりする。岡山駅を出て約3時間後の9時46分定刻通りに鹿児島中央駅に到着した。

 鹿児島を訪れるのは初めてだ。駅でゆっくりする間もなく10時2分の絶滅危惧種キハ47二両編成指宿枕崎線に乗り換える。目指すは普通鉄道日本最南端駅! 

                    続く                                      

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黒部ダム

2024-11-01 23:32:07 | 

いつでも行けると思っていてなかなか行くことのなかった黒部ダム

ちょうど秋晴れになったので意を決して行くことに

8時に家を出て9時半には扇沢に到着

秋の行楽シーズンも一段落したとは言えそこそこの観光客数であちこちからバス待ちの中国人団体客のでかい声が響く

バスは30分おきに数台連ねて出ていきトンネル内の途中に設けた二車線部分でダムから来る車両と離合する

約15分でダム駅に到着

ちなみに運賃は往復で3,200円也

二百数十段の階段を上って展望台に立つとお約束の風景が現れその圧倒的スケールに目を見張るがやはり高い所はビビる

観光放水は既に終了している

対岸にある立山方面へのロープウェイ乗り場までダムの上を歩くが下を覗くのが怖い

これだけのものを昭和31年着工38年竣工という大工事の割には短期間で造ったことに驚く

今の時代あんな過酷な労働条件下で働く若者はいるだろうか?

当時の労働者は戦争に比べたらはるかにマシだと言っていたらしい

それでも作業で命を落としたものも多くダムの脇にある慰霊碑的モニュメント横には171名の殉職者の名前が刻まれていた

高さ186メートル 幅492メートル

展望台からダムへ降りる道

コンクリートを運んだバケット

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広島紀行:大和ミュージアム

2024-10-20 21:27:27 | 

大和ミュージアムは2回目で今回はボランティアガイドさんの説明を聞いてみた

今まで知らなかったこともいろいろ聞くことができてこれはこれで面白かった

ちょうど特別企画展で「山崎貴の世界」をやっていたがこれは松本で見たので割愛

この山崎作品の「アルキメデスの大戦」で

負け方を知らない日本を救うために国の象徴となるような巨大で美しい戦艦を作り壮絶な最後を遂げることによって日本人の心を目覚めせ

この国が亡びる前に身代わりとなって大海に沈む船が大和だ

というような下りがあった

実際無謀な沖縄特攻では上層部は沈める腹積もりだったようだとガイドさんは自説とは言いながら説明してくれた

 

前回時間が無くて入れなかった海上自衛隊資料館の「てつのくじら館」は無料で入れた

退役展示された実物潜水艦あきしお内部の見学ができたり掃海艇の活動を知ることができる

機雷は海にぷかぷか浮いている物だけだと思ったらいろんな種類があることも知った

 

まぁ、戦争のない時代と戦争のない国に生まれてきたことはありがたいことだ

呉が舞台の「この世界の片隅に」を思い出しながら帰路についた

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